第二章 Lost Heros
銀白VS最強&最弱&聖人
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っているのだろう。
しかし、彼女はそれでも全力を出せない。
その強大さゆえに、周りを巻きこむことを恐れたのだ。
一方通行は大丈夫だろう。
あらゆる力の向きを操作する彼ならば、どんなに力が大きくとも無傷でけろりとしているに違いない。
しかし、もう一人の上条はそうではない。
もし彼女が魔術による攻撃を使うならまだ大丈夫だったかもしれない。
だが、今行っているのは接近戦、純粋な力だ。
本気でぶつかれば周囲に広がる衝撃や瓦解したビルの岩石ともいえる塊で彼は死ぬかもしれない。彼の力は「異能」にしか効かないのだから。
だからと言って魔術戦にしてもダメだ。
それには今使っている鋼糸を術式に沿って三次元魔法陣に組み上げなければならない。
だが、そんな隙はない。
今この場の戦闘から一瞬でも鋼糸を引けば、蒔風はその一瞬で押し切ってくるだろう。
そしてその状況が蒔風をも助けていた。
先にも言った通り、神裂は周りを気にして全力を出せない。
つまり周りがいなければ彼女の力は今の蒔風を超えているのだ。簡単に倒せるだろう。
(この三人がそろっているから俺は苦戦し、それによる微妙なバランスで俺はまだここに立てている・・・・なんつージレンマだよ全く!!!)
そうして、蒔風が地面を踏みつけたタイミングで、地面を土惺で砕いて周囲に粉塵を巻き上げる。
美琴に取った戦法と同じものだ。
だが、それは一瞬で掻き消された。
一方通行である。風のベクトルを変えれば、こんなもの一瞬で消し飛ばせるのかだら問題であるない以前の話だ。
しかし、それだけでは終わらないのが第一位。
風を操れるという事は、その粉塵の位置も操れる、ということだ。
つまり・・・・
「!! 離れろ神裂!!!」
「!!」
「しまっ・・・・・」
「消し飛べ」
ドォオ!!!!
爆発音がして、蒔風一人を包み込んだ粉塵が爆発した。
おそらくは適当にその辺の廃材を投げて、更にもう一つ投げて火花を散らしたのだろう。
だが、その炎が渦を巻いて一点に集中、蒔風の手の上で炎の塊となってかき集められてしまっていた。
彼の服の所々に焼けた跡が付いているが、それだけだ。たいしたダメージにはなっていない。
「・・・・ダメだな・・・・この期に及んで先の事を考えてやがる」
「「「?」」」
蒔風が手の中の炎を握り潰して消しながら、忌々しそうに呟く。
彼らにはその意図が全く分からないが、蒔風は何かをするつもりだ。
「先が大事じゃないと
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