第二章 Lost Heros
銀白VSレベル5
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「黒子さん!美琴さんが!!」
「わかってましてよ・・・でも・・・・」
そう言って、キャロを抱えながらビルの屋上をテレポートで飛び越えていく黒子。
今の彼女らがあそこに行くことは自殺行為に近い。
それに、あそこに美琴が残ったのは明らかに時間稼ぎだ。
もちろん負ける気などないのだろうが、もし三人で逃げた場合蒔風は即座に十九学区のほうへと到達してしまうだろう。
そうなっては意味がない。
だからこそ、黒子は戻らずに皆を逃がすことに決めた。
(お姉様、どうか御無事で・・・・・!!!)
自らの慕う「お姉様」の無事を祈って。
------------------------------------------------------------
美琴のレールガンが放たれ、それを蒔風が避ける。
レールガンは速度と威力こそ半端ではないが、一度放たれればその方向は固定される。
ゆえに、避けることはそう難しいことではない。
問題は
(俺の体がこいつを倒すまで持つかだ・・・・しかもこれ・・・・っ!!)
ドジュウ!!という音を立てて蒔風の横をレールガンが通過していく。
蒔風の体は万全ではない。ゆえに回避行動も最小限に取り、負担を減らしているのだが、そうすると今度は余波と熱が彼を襲う。
それ自体は大した威力はない。
しかしこうも立て続けに打たれるとダメージは蓄積し、今の体にはそれすらも堪える。
だから、短期決戦。
一瞬のうちにこの間合いを詰め、反撃を許さぬ最速の一撃で美琴を叩くしかない。
そう思い、蒔風はまず最初に距離を取った。
その距離、五十メートル。レールガンの射程距離だ。
しかし、美琴はレベル5の第三位。
その地位にいる理由は威力もさながら、その能力の多様性にある。
「そんなんで・・・・」
「チッ、やはりかよ・・・・」
「逃げ切れると思ってんの!!」
ズシャァ、と砕けたコンクリートの下の地面から黒い砂――砂鉄がかき集められ、それが剣か鞭のように美琴の手に振動音を鳴らして現れた。
そしてそれを振るい、蒔風に襲い掛かってくる。
それに対し、蒔風はやはり回避ばかりを取るしかない。
周囲のコンクリートが抉り削られ、それが粉になってさらに砂鉄を生み出していく。
(まずい・・・これはすぐに・・・・・思い出せ・・・思い出せ蒔風舜!!決して御坂も万能無敵ではない。絶対に追い詰められたことがある・・・・記憶をたどれ。思い出せ思い出せ思い出せ・・・・・・)
「あったぜ・・・・お前の弱点ッ!!!」
そう言
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ