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世界をめぐる、銀白の翼
第二章 Lost Heros
銀白VS前線&超電磁砲
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と、そこで土煙の中からティアナが飛び出してきてダガーで蒔風に切りつけてきた。その刃を蒔風が裏拳で弾き、魔力で構成された刃が砕ける。
直後、ピタリと背中に触れる何かを感じた蒔風。

冷や汗を感じ、それに対応しようと身体をそちらに向けようとするが、エリオが槍で蒔風の臍の部分にストラーダの石突をめり込ませてその場に縫いとめそれをさせない。

その速さに、蒔風が一切気付かなかった。
目の前にティアナがいたためというのもあったが、その速さに蒔風は驚愕していた。



「ガッ!?はや・・・・」

「あなたに貰った、強さです!!!!」



そして、背中の悪寒が牙をむく。

「振動拳!!不動破砕!!!!!」



ヴゥン・・・・・ビギギギギギギギギギッッッ!!!!!




「お・・・ご・・・・ぐっ・・・バハッァ!!!!!」




そうして、蒔風の背中からスバルの振動拳が叩きこまれる。
打ちこむ衝撃はなく、しかしそれでも全身に廻るその振動は蒔風の身体を内部から隅々にわたるまで攻撃し、甚大なダメージを与えた。


その体がぐらりと揺れ、しかしそれでも蒔風はただではやられない。
地面に倒れ伏す直前、両手を地面に付けて後ろのスバルに対し足払い、横に倒れて半ば宙に浮いた彼女の側頭部に向かって、地に付けた両手で逆立ちしてからその頭を真上から踏み抜いた。


地面に亀裂が入り、先ほど蒔風が吹き飛ばされたビルが崩れ落ち、スバルの身体が消えていった。



「げバッ・・・・ごホッ・・・・ハア゛・・・・ハァ゛・・・」



蒔風がスバルのカードを手に取るが、その体の状態は瀕死に近い。

彼女のこれは戦闘機人としての能力を利用したもので、非殺傷にはしているもののあまり意味がないのだ。
爆破や砲撃といった手段ならともかく、内部破壊に殺傷も非殺傷もない。
内部からダメージを与えるとはそういう事。どうあがいても相手を潰す攻撃。

そして、スバルはそれを承知で叩きこんだ。



蒔風は全身に細かい傷を負い、頭部からは血を流し、アバラが何本か折れて背骨にはひびが入っているかもしれない。
さらに喉からは血が今も登ってきて吐き出しそうだし、血涙も流していた。鼻血など当然だ。


その光景にすこしだけ哀れそうな顔をしながらも、ティアナは銃口を蒔風に向けて逸らさない。
当然である。部隊長に引き続いて親友までやられた。

この男にかける遠慮、同情はもはやない。



その蒔風はジャケットの下に着ている服を引きちぎって、血を吸って重くなった布を捨てた。
素肌の上に直接羽織っている状態だ。

そして、その下に途方もない傷跡を黒子とエリオは見た。
周囲を蒔風が注意する
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