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提督はBarにいる。
お節もいいけどカレーもね?・その4
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「あぁ!お肉以外はほとんどルーに溶け込んでるアレですね?」

「だから、ペーストにして少しでも溶けやすくしてるんだろうさ。時間短縮のテクニックだな」

 出来たジャガイモペーストは俺の予想通り、そのまま鍋にIN。飴色玉ねぎと軽く混ぜたら、放置していた肉団子に取り掛かる。よく練ってタネが出来たら、両手の間でキャッチボールをして空気を抜きつつ、成形。大体直径が3cm位がちょうどいいと思うぞ。残しておいた油をフライパンに引いて、出来た肉団子を焼いていく。時々転がしながら全体に焼き目を付けるように強火で焼くぞ。こうする事で煮込んでも肉汁が染み出し過ぎずにジューシーな仕上がりになる。

肉団子が焼けたら、玉ねぎの鍋に水と一緒に入れて、強火で沸かして沸騰したら弱火にして15分程煮込む。灰汁取りを細かくな。15分経ったら一旦火を止め、カレールーを割り入れる。全体をかき混ぜてルーが馴染んだら弱めの中火に再びかける。ゆっくりかき混ぜながらルーを溶かし、とろみが付くまで10分程煮込む。ここで味見をして醤油で味を整えたら、仕上げにピザ用チーズをドバっと入れる。ざっくりと混ぜたらすぐに火を止めて完成だ。



「特製ミートボールチーズカレーお待ちぃ!」

 ふむ。カレーのスパイスの香りに混じって漂ってくるのはチーズの濃厚な香り。しかしカレーの香りを邪魔する程ではない、か。どれ味は……うん、美味い。かなりチーズが入ったからどうかと思ったが、寧ろチーズがガッツリ効いていて、カレーと互いの味を引き立ててくる。肉団子も肉汁が染み出してきて満足できる食べ応えだ。

「いや、予想外に美味かった」

「んだよそれ〜!まるでアタシが料理出来ないと思ってたみたいじゃんかさ!」

「いや、実際そう思ってたんだが」

「んなろ〜、失礼しちゃうぜ!」




「さてさてお次は春雨ちゃんなんですが……どしたんです?すっごいブルー入っちゃってますけど」

 目の前にいる春雨(メイド服装備)が、明らかにどんよりとした空気を背負っている。

「いや、あのですね?私の作ったカレーもチーズたっぷりのカレーなんです……」

 会場内から漂う、あっ…(察し)という空気。まさかのメインにした食材がダダ被りという事態。

「あ〜……まぁ、似たような味付けでは無いんだろ?なら大丈夫だ。気にすんな」

「司令官……はいっ!」

 先程までぐずぐず言っていた春雨に笑顔が戻る。美少女に涙は似合わんからな。女は笑顔が一番だ。

「この女誑しめ」

「……ノーコメントで」

 長門型一番艦が向けてくる冷やかな視線をスルーしつつ、俺は画面に目を向けた。



《春雨:トマトチキンとチーズのイタリアンキーマカレー》
※分量2〜3人前

(キ
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