第7話
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同日――――8:50
エレボニア帝国クロイツェン州―――”翡翠の公都”バリアハート市
〜アルバレア公爵城館〜
「公爵閣下!ユーシス様!大変です!」
朝食を終えたユーシスが父親であるアルバレア公爵と共に公爵家の仕事の一種である書類整理を始めようとしたその時、クロイツェン州の領邦軍の兵士が血相を変えて部屋に入って来た。
「朝から騒々しいぞ!しかも入室の許可も聞かずに入室するとは不敬であるぞ!」
「閣下達に対する不敬、誠に申し訳ございません!ですが緊急事態の為、ご容赦下さい!」
「緊急事態だと……?一体何があった。」
アルバレア公に怒鳴られた後謝罪して答えた兵士の話が気になったユーシスは兵士に問いかけた。
「ハッ!北クロイツェン街道を哨戒している部隊より緊急の報告がありました!ケルディック方面よりメンフィル帝国軍がこのバリアハートに向かって進軍中との事です!」
「何だとっ!?」
「!!…………やはり恐れていた事態が起こってしまったか………」
兵士の口から出た驚愕の報告を聞いたアルバレア公爵は血相を変え、目を見開いたユーシスは辛そうな表情で肩を落とした。
「おのれ……!何故メンフィル帝国が突然このバリアハートに―――いや、宣戦布告もせずにエレボニア帝国を攻めて来たのだ……!?」
「本気でおわかりにならないのですか、父上!?メンフィル帝国がこのバリアハートに―――いえ、エレボニア帝国に侵攻してきた理由はユミルの件しか考えられません!」
メンフィル帝国が攻めてきた理由が理解できていない様子のアルバレア公爵を見たユーシスは真剣な表情でアルバレア公爵を見つめて指摘し
「ふざけたな事を言うなっ!?たかが辺境を襲撃されただけで戦争を仕掛ける等普通に考えてありえん!」
ユーシスの指摘に対してアルバレア公爵はユーシスを睨んでユーシスの推測が間違っている事を指摘した。
「現に今こうして、メンフィル帝国がこのバリアハートを攻めてきているではありませんか!何度もメンフィル帝国に謝罪や賠償をすべきと助言させて頂いたのに、何故父上は聞く耳を持ってくれなかったのですか!?」
「貴様……!」
ユーシスの正論に反論できないアルバレア公爵はユーシスを睨んだが
「公爵閣下……口論中にさしでがましいですが、今はこのバリアハートに進軍してきているメンフィル帝国軍の対処かと思われます。」
「ええい、そのくらいの事は私もわかっている!すぐにオーロックス砦に援軍の要請をしろ!それと北クロイツェン街道にバリアハートの防衛部隊を展開しろ!」
「ハッ!」
執事からの指摘を受けるとユーシスとの口論を中断して兵士に指示をした。
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