暁 〜小説投稿サイト〜
オズのアン王女
第四幕その一
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
                 第四幕  ウィンキー川の橋で
 アンはチクタクと一緒にウーガブーの国から木樵のお城まで一直線に向かっていました。その途中で、です。
 森の中に入ってです、アンはチクタクに尋ねました。
「この森は知ってるわよね」
「はい」
 チクタクもアンに答えます。
「果物のーー森です」
「その名前の通りね」
「果物がーーですか」
「沢山あるのよ」 
 この森にはというのです。
「色々な種類のね」
「例ーーえば」
「林檎があるわ」
 アンは何といってもという感じでこの果物を最初に出しました。
「無花果にオレンジ、洋梨もあるし」
「本当にーー色々ですね」
「葡萄やメロンもあるわよ」
 こちらの果物達もというのです。
「枇杷や柿もね」
「ではーーですね」
「ええ、ティータイムには少し早いけれど」
 それでもというのです。
「ここで休憩にしてね」
「そしてーーですね」
「そう、色々な果物を木から採って」
 そしてというのです。
「食べるわ」
「わかりーーました」
「まあ貴方は見ているだけよね」
「美味しそうにーー召し上がっているーーお姿を見て」
 チクタクはアンに答えました。
「楽しませてもらいます」
「見て栄養にするのね」
「心のーーそれに」
 まさにというのです。
「そうさせてーーもらいーーます」
「それじゃあね」
「確かにーー色々なーー種類の果物がーーありますね」
 チクタクは森の中を見回して言いました、奇麗な黄色の葉の森はウィンキーの中にあることを示しています、そして果物達も黄色いです。
 その黄色い様々な種類の果物達を見てです、チクタクは言います。
「林檎もーーバナナもーーあります」
「そうなのよ、ここは」
「ではーー今から」
「林檎は絶対で」
 アンにとってはです、何しろ大好物なので。
「他にはね」
「何をーー採られますーーか」
「無花果、葡萄に柿ね」
「柿もーーですか」
「これがまた美味しいのよ」 
 柿もというのです。
「かなりね」
「そうーーですか」
「我が国でも栽培してるわよ」 
 柿もというのです。
「美味しいから」
「そこまでーーですか」
「そうなの、それと枇杷も食べるわ」 
 こちらもとです、アンはチクタクにお話しました。
「あれも美味しいから」
「枇杷ーーもですか」
「ええ、これね」
 アンは丁度傍にあった枇杷を一つ摘み取りました、そして枇杷をもう一つ手に取ってそうして言うのでした。
「枇杷は二つ、林檎は一つね」
「一つーーですか」
「一食で一つよ」
「ティータイムーーでもーーですね」
「ええ、欠かしていないから」
 だからというのです。
「今は一個よ」
「何個もーー召し上がられ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ