25話目 猛獣使い
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」
グレイが指示した“サイケこうせん”とは、超能力的な光線を相手に発射して攻撃し、さらに命中した者をたまに混乱させることもあるエスパータイプの攻撃技である。
この土壇場で下されたグレイの指示に対し、サンヨウは素早く指示内容を変更する。
「まだだ、ブドウちゃん! それを受け止めてから攻撃開始!」
レパルダスは悪タイプのポケモンであるため、エスパータイプの攻撃技“サイケこうせん”はレパルダスには全く効かない。つまり、当たっても害の無い“サイケこうせん”に向かってわざわざ“みだれひっかき”を当てて威力を相殺させる必要は無い。
手加減なく相手と戦うサンヨウは、最も速く相手を倒せる方法を選んだのである。
“みだれひっかき”の繰り出しを遅らせながらビビヨンの技に突っ込んで行くレパルダスを見ながら、サンヨウは思う。
(なぜ“サイケこうせん”なんだい? 延命狙いの抵抗か、奇跡を信じた突飛な行動か、何とも判断し難いね)
しかし次の瞬間、サンヨウはレパルダスの様子を見て異変に気づく。
(いや! あれは“サイケこうせん”じゃないね!?)
レパルダスはフラフラしながら明後日の方向に向かって攻撃をしている。その状態を見たサンヨウは、レパルダスが混乱しているのだと察することができた。
「よし、やれビビ!」
グレイのその言葉を合図に、ビビヨンから“むしのさざめき”が次々と発射され、レパルダスに襲いかかった。
(こりゃあ私の負けだねえ)
そう思いつつサンヨウはふと考える。
(負けが決まって指示を放棄した私は、バトルをどう解釈してるんだろうねえ?)
自身のレパルダスが戦闘不能となって倒れた時、サンヨウは自らの問いに対する答えを見つけることになる。
(きっと私にとってバトルは、相手がどんなトレーナーか知るための行為なんだねえ。相手がジムバッジを渡すに値するトレーナーだと分かれば、私にとってバトルの目的は果たされている訳だ。こりゃジムリーダーの職業病かも知れないねえ……)
************
結果
グレイ側
ギャラドス[呼び方:KK] (戦闘不能)
レパルダス[呼び方:レパ] (戦闘不能)
ビビヨン[呼び方:ビビ] (無傷)
ジムリーダー・サンヨウ側
カエンジシ[呼び方:マロンちゃん] (戦闘不能)
ライボルト[呼び方:レモンちゃん] (戦闘不能)
レパルダス[呼び方:ブドウちゃん] (戦闘不能)
************
サアドシティのジム。そのジムリーダーであるサンヨウに勝った証、ビーストバッジを受け取りながらグレイは最後の場面に何が起こったかサンヨウに解説した。
曰く、「ビビに“ちょうおんぱ”を指示する時はいつも「混乱」と指示している」と。さ
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