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トラベル・トラベル・ポケモン世界
25話目 猛獣使い
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たね」
「そうでもないさ。特性かるわざ、じゃない事が分かっただけでもグレイちゃんのレパルダスの底が知れたさ」
 サンヨウは余裕の態度でその言葉を返した。
 『底が知れた』というサンヨウの若干の挑発も気になるが、それは無視してグレイは情報収集のために言葉を返す。
「もし特性かるわざ、だったら何だったんですか?」
「それはこれから私が使うポケモンを見てくれれば分かることさ」
 そう言い、サンヨウは最後のモンスターボールを取り出した。
「さあ頼むよ! ブドウちゃん!」

 サンヨウが繰り出したポケモンは、レパルダスであった。
 グレイのレパルダスと同じく、紫色で四足歩行の豹のように引き締まった体と、猫のようなかわいい頭をもっている。
 グレイとサンヨウ。互いに同じポケモンで対峙することとなった。
「猛獣使い……レパルダス……?」
 サンヨウが繰り出したポケモンを見て、グレイは思わず呟いた。
 猛獣使いのジムリーダー・サンヨウ。その人がプライベートで育成中のポケモンということで、最後には恐ろしい風貌の獣が出てくると思っていたグレイ。しかしグレイの想像とは違い、最後に出てきたのはレパルダスであった。
「確かに猛獣と言われればそうだけど、なんか猛獣使いの想像とは違うポケモンですね」
 そのグレイの言葉に、サンヨウは笑いながら答える。
「おやおやグレイちゃん。レパルダスを舐めてるね? 言っとくけど、さっき戦ったマロンちゃんとレモンちゃんの2体を倒してやっと半分って感覚だよ? ブドウちゃんはそのくらい強いよ」
 サンヨウの言葉と表情から嘘は感じられない。しかしグレイはいまひとつ相手のレパルダスを警戒することができない。

「レパ、“みだれひっかき”」
「ブドウちゃん! “ねこだまし”!」
 レパルダス同士のバトルが始まった。
 グレイのレパルダスが“みだれひっかき”を当てようとサンヨウのレパルダスに近づく。
 しかし次の瞬間、サンヨウのレパルダスが“ねこだまし”でグレイのレパルダスを攻撃して怯ませた。
 その光景を見てグレイは気づくことがあった。
(今……“ねこだまし”を同時に2発放った……? いや見間違えか?)
 気を取り直してグレイは指示を下し、サンヨウも指示をする。
「レパ! とにかく“みだれひっかき”で攻撃!」
「ブドウちゃん、こっちも“みだれひっかき”! 格の違いを見せつけな!」
 グレイのレパルダスとサンヨウのレパルダスは、互いに密着して“みだれひっかき”で相手を攻撃しあった。“みだれひっかき”による圧倒的な手数の引っ掻き攻撃は、時にぶつかり合い、時に相手の体へと届いてダメージを与えた。
 しかし、同じ技であるにも関わらず、両者の攻撃の手数には大きな隔たりがあった。
(なんだよあの攻撃速度!? あり
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