暁 ~小説投稿サイト~
トラベル・トラベル・ポケモン世界
25話目 猛獣使い
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「……なあグレイサン、俺の親と戦ってみないか?」
「お前の親ぁ!? 何でだよ?」
 イザルの突然の提案に、グレイは理解が追いつかずに聞き返した。

 グレイが、エレナとイザルの共同戦線に敗れた日の夜。
 グレイとイザルの2人は、バトルクラブ「ハーフ・シリアス」の宿泊施設に泊まることになった。
 相部屋になった2人が会話している中で、突如イザルからその話が出たのである。
 聞き返したグレイに対し、イザルが真意を説明する。
「……俺の親がジムリーダーだっていう話はしたよな? グレイサンは今、ジムバッジを2つ持ってるんだろ? だから、3つ目のジムバッジを俺の親から奪ったらどうだ、という話さ」
「ああ、そういう話。確かにバッジが増えれば得だし、悪い話じゃないんだが……イザルの親がやってるジムってどこにあるんだ? ここから近いのか?」
「……近くはないな。……だが、もしグレイサンが俺の親とのバトルを望むなら、ジムのスタッフがここまで車で迎えに来てくれると言っている」
「マジか。そりゃ嬉しいけど、何でそんな話になったんだ? もしかして、イザルの親って暇人なのか? ジムに人が来なくて廃業寸前とかなのか?」
「……アンタ、失礼な奴だな!? そんな訳あるか! ……俺の親がアンタの事が気になるって言うから紹介しただけさ」
「お前、いつの間に親と連絡とってんだよ?」
「……1日に1回は親に連絡するようにしてるのさ。……連絡をよこさないと親がうるさいからな」
「へぇ」
「……それで、どうするグレイサン? 俺の親と戦うか? ……嫌なら別に断っていいんだぜ?」
「いや、せっかくだし戦わせてくれよ」
「……分かった、そう伝えておく。……明日の朝に、この施設に迎えに来てくれるらしい」
「ああ分かった。ところで、お前の親は強いのか? オレが勝てそうな相手か?」
「……それは意味の無い質問だな。……ジムリーダーは、挑戦者のジムバッジの所持数に相応の強さのポケモンしか出さないことになっているからな。……ジムバッジ3個所持程度の実力があれば勝てるとしか言いようがないな」
「ああそう……」
「……ちなみに、俺の親は猛獣使いのジムリーダーだ。獣のポケモンを扱っている以外には特徴が無いからな、タイプ相性で対策することは無理だ」
「猛獣使いねえ、確かに対策のしようがないな」
「……対策ができないジムとか、ジムとしてどうなんだって感じはするがな」
 その後、会話は少し続いたが、明日のことを考えて2人とも早めに寝ることにした。



 翌日の早朝。
 グレイとイザルがハーフ・シリアスの入り口に向かうと、そこには既にジムのスタッフを名乗る者が立っていた。
「……じゃあ、せいぜい頑張ってくれ。……まあ、アンタの実力はジムバッジ2つ程度のものじゃない
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