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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
黄昏
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……んん!?」

一瞬きょとんとした奏の唇に、自身の唇をそっと重ねた。










「よぉ翼!元気そう……でもねぇな。どうした、そのほっぺた。」

「………別に。」

夜、見舞いに来たのであろうクレイが俺の顔を見て尋ねてくる。が、言えるかあんなこと。

「……ははぁ〜ん、さては奏ちゃんだな?何やらかしたんだよ?」

「だから別に何もねぇよ!」

「ムキになるなって。お兄さんにホントのトコロ話してみ?」

「誰がお兄さんだ!!」

「俺も気になるな。彼女と屋上行って帰ってきたらそんな腫れ作ってるんだ。何があったんだ?」

「ああ……少佐まで……分かった、分かりました。話す、話しますよ!」

くそっ、クレイだけならまだかわし切れたがオズマ少佐まで参戦してくるとは……。

あの後、半分無理矢理キスした弊害というか……簡潔に言うとグーが飛んできた。密着状態でかわせる筈もなく直撃、二メートル程吹っ飛んだかな?

ちなみに奏曰く「私からならいいけど翼がいきなりやるのは反則。」なのだそうだ。女の子というのは中々に理不尽なものである。

「へぇ……翼がねぇ……。」

「……何だよ、その意味ありげなトーンは?」

「いや……あの恋愛に関しては超奥手の翼が自分から行くとは……成長したなぁ。」

「お前は俺の親父か!」

「さっきも言ったろ?お兄さんだ。」

「まだそのネタ引っ張ってんのか!」

本当に……コイツと話してると俺の疲労が増える。因みにオズマ少佐は笑ってたら傷に響いたのかベットで悶えている。

「まあそれは置いといて、だ。」

「色々言いたいがまあいい。見舞いに来てくれただけじゃねぇんだろ?」

「アタリだ。お前の機体だけどよ、修理にまだ時間が掛かるらしいんだ。」

ああ……まあオズマ少佐の話だと左腕が無くなったらしいし、それ以外にも損傷があるだろう。だが、そんな話なら今じゃなくても良くないか?

「で、だ。コレを機にルナ御嬢が破損時のデータも採るってからな、その間の代替機をどうするかって姐さんが。」

「ああ……そういう事か。」

「だが……代替機と言ってもVF-25Aの予備機かVF-171しか無いだろ。」

確かにオズマ少佐の言う通り、S.M.Sが保有している機体はそれくらいの筈だ。あとはVBとかデストロイドぐらいしか無いが……バルキリーに随伴させるには少々以上に無理がある。

「いやー、それがですね?倉庫漁ってたら奥の方に珍しい代物(モン)見つけまして。」

そう言って自分の端末から俺とオズマ少佐の端末にデータを飛ばすクレイ。それを覗き込んだ瞬間、思わずクレイを問い質したくなった俺は悪くないだろう。

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