暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第72話 口寄せ
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着を脱いでみたらどう?」

............

「はっ?」
さすがにこの予想外の提案にサソリは素っ頓狂な声を出した。
「鼻血でも良いみたいだからね」
「脱ぐわけねーだろ!!」
「そっちの方が手っ取り早い気がするけどねぇ〜」

麦野とサソリのやり取りに湾内と白井が顔を真っ赤にして妄想を爆発させて沸騰するかのように鼻血を噴き出した。
「ほらね」
「......」

鼻血を出した白井と湾内に複雑そうな表情でサソリが誘導してそれぞれの名前の下に親指から順番に血をインクのように使い指紋を取っていく。
「さ、サソリさんのは、はははは裸......」
「妄想だけでこの破壊力とは恐れ入りますわ」

鼻から止めどなく流れていく血を拭いながらも巻物に血を付けていく2人を横目でみながら鼻血を出さなかったメンバーに恐怖の声かけを始めた。

「痛えの一瞬だからさっさとやってくんねーかな」
「だっ、だって......」
「貸せ」
佐天がクナイを持ったままあたふたしているとサソリは舌打ちをしながら佐天の腕からクナイを取り上げるとそのまま躊躇なく佐天の掌をピッと少しだけ裂いた。

「あんぎゃあ!」
「さ、佐天さん!?」
小さな傷ではあるが予想以上に血が滴り裂傷した溝から浮き上がって湧き水のように血が体外へと流れ出していく。
痛みは全くないが血が流れていくことに半パニック状態の佐天の腕を掴むと指を次々と畳み込んでいき、指先を血で湿らせて指紋を強引に写し取っていく。

「うう......もうお嫁にいけない」
傷がある左手を心臓よりも高い位置に持っていき軽く項垂れる佐天。
「次」
クナイを持ったままサソリが振り返るとテレスティーナと麦野以外は忍び足で静かに逃げ出そうとしていた。

「どこに行く?」
サソリがいつの間にか逃げ出そうとしていたメンバーの前方に移動して刃先を光らせながら軽く構える。
どこからどう見ても刃物を持っている危ない人です、はい。
「うげ......ま、まさかここで血判をしないといけなくなるなんて......」
「い、痛いのちょっとね」

サソリはそんな様子に溜息を吐き出すとクナイを仕舞う。
「??」
「まあ、強制じゃねーよ......結構応用力があるから便利なんだが」
「その召喚が?」
「血を使っている分だけ繋がりが強くなるからな。更にやり方は知らんが死者を呼び出すのも可能らしい」
「し、死んだ人もですか?」
「ああ」

サソリが執拗に大蛇丸を追っていたのは『暁』としての粛清もあったが、もう一つはこの『死者を蘇えらせる禁断の口寄せ術』の存在が大きかった。

術の範囲は?
会話が出来るか?
どのくらい存在できるのか?
術の反動は?

挙げればキリがない程の疑問が
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