British Rhapsody 〜赤城〜
Farewell
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いて、性懲りもなく写真のデータをちらっと覗くと、再び震え上がって身体を震わせる……。
天龍二世さんが業を煮やして、震え上がる自分の親分の元にトコトコと歩いて行った。そして天龍さんによじ登り彼女の頭の上に座ると、カメラの液晶画面をのぞき見て……
「……」
「ガクガク……」
「……コワイカッ!!?」
やはり親分が親分なら子分も子分。天龍二世さんは天龍さんの頭の上で、親分とまったく同じポーズで、同じく顔を真っ青にして……といっても元から青っぽいけど……ガクガクと震え始めた。
「うあああああ……ガクガクブルブル……」
「どうしたんですか?」
「コ、コワイカ……ガクガクブルブル……」
……ダメだこの二人。震えが完全にシンクロしている。
「青葉さん、何かあったんですか?」
埒が明かない。仕方がないので、同じく写真を確認している青葉さんに聞いてみることにする。はじめからこうすればよかった……。
「いやぁ恐縮です。ピントがあってないんでよくわからないんですけど……」
「はぁ……」
「なんか、一人多いんですよねー……」
「へ?」
「ひ、一人多いってどういうことなのです?」
流石に意味不明過ぎて、震え続けるダメ親分ヘタレ子分コンビを差し置いて、皆で写真を覗き込んでみた。先ほどの私達が笑顔で写っている。
「別段おかしくは……」
「いやぁ、ちゃんと見てみて下さい。ロドニーさんと赤城さん、電さんと集積地さん……」
「うむ。確かに私だ」
「問題ないのです」
「戦艦棲姫さんと大淀さん、球磨さんと鳳翔さん……」
「ですね……」
「……そういやそろそろお味噌汁の準備を……」
「鳳翔、今は控えるクマ」
青葉さんが、一人ひとりを確認するように、指差ししながら人数を確認している……
「こちらは天龍さんと、天龍二世さんですよね?」
写真の左端のほうで、偉そうに腕を組んでふんぞり返っている天龍さんと、その頭の上でバンザイのポーズをしている天龍二世さん……。
「あばばばばばば……ガクガクブルブル……」
「コ、コワコワコワコワイカカカカカカ……」
「じゃあこれは……どなたでしょうか?」
青葉さんの指が、腕組みをしている天龍さんからすーっと動いたその先……ちょうど食堂の出入り口付近のところに写っていたのは……
「ひぃいいいッ!?」
「クマッ!?」
「こ……これはッ!?」
「集積地さ……ッ!?」
「イナズ……ッ!?」
「バカな……こんなことが……ッ!?」
なぜかそこだけピントが合ってないそのエリアに……いるはずのない、11人目の被写体がぼんやりと……
「キヤァァアアアアア!!? コワイカ……ァアッ!?」
「こええ! こええよどうすんだよ姐さ
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