British Rhapsody 〜赤城〜
Farewell
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てそう言われると、妙に気恥ずかしい。確かにロドニーさんに負けじと必死に練度を上げていたが……それを改めて本人の前で指摘されると、恥ずかしさで胸がムズムズする。
青葉さんの指摘を受け、ロドニーさんはジッと私の顔を見つめた。今まで見た事無いような、とても不思議な眼差しだ。突き刺すような眼差しでも、殺気を湛えた眼差しでもない……何の敵意もない、ただ純粋で柔らかい、仲の良い友に向ける、優しく柔らかい眼差しだった。
「……」
「……」
しばらく見つめ合う私達。その後彼女は、
「……アカギとは、もう充分語り合った」
そう言って、ふわりとした柔らかい微笑みを浮かべた。彼女の、こんな穏やかな柔らかい笑顔は、はじめて見た。
……だが私も同感だ。私たちは昨日、存分に語り合った。互いを理解し、これ以上ないほどに分かり合った。だから彼女とは、もう言葉をかわさなくてもいい。
「……だな、アカギ?」
「そうですね」
彼女の問いかけを、私も笑顔で肯定した。もう言葉はいらない。私たちは、心でつながっている。私達の間にはもう、言葉は不要だ。
「……なんだか親友みたいな二人なのです」
「すっげーな……昨日あれだけやりあったのに……」
周囲からそんな声が上がる。私とロドニーさんの関係は、別に周囲に理解されなくてもいい。私達は理解しあっている……それだけでいいのだ。
そんなわけで、ロドニーさんが全員と言葉を交わし終わった後、青葉さんが……
「司令官がいなくて恐縮ですが、記念写真を取りましょう!!」
とまったく恐縮せずに記念写真の撮影を100万ドルの笑顔で提案しはじめた。特に断る理由もないので私達はそれに従い、皆で並んで記念写真を撮影することにする。
「ロドニーさんは主役なんですから、写真の中心へと! ほら! ずずいっと前へ!!」
「わ、私がか……?」
「恐縮です!!」
「電はロドニーさんの隣がいいのです!」
「じゃあもう一人は赤城の姐さんだな!」
「別にいいのに……」
そんなこんなで和気あいあいとみんなで並ぶ。皆で相談した結果、前列には、ロドニーさんと電さんと私がしゃがんで並び、後列には他のみんなが立って並ぶことになった。青葉さんは、並ぶ私たちと正対してカメラを構え、カメラフレームに収まるようにみんなを誘導し、カメラのズームを調整している。
「はい撮りますよー!」
「アオバもこっちに来い!」
「青葉はいいんです! 恐縮ですッ!!」
そんなこと言わずに青葉さんも写ればいいのに……そう思ったが、彼女は自分が被写体になることは興味がないらしい。私たちが並んだのを確認すると、有無を言わさず……
「じゃあみなさん笑って下さーい!」
「「はーい!」(コワイカー!
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