第7章 聖戦
第162話 バトル・オブ・ガリア
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ングと比べると翼の形がビミョーに違うと思う。
そう言えば、このリュティス爆撃に投入された機体の航続距離が短くて、リュティスの上空では真面に戦闘が出来ない……とイザベラが言っていた以上、このレシプロ戦闘機らしき機体は落下式増槽を標準装備していたムスタングである可能性は低いか。
成るほど。だとするとコイツは一撃離脱しか能のない不細工な戦闘機の可能性が高い。
その戦闘機と爆撃機のフォルムやその他の情報から、その戦闘機の種類のある程度の予測を行う俺。こいつ等ではホバリングや後退、垂直方向への細かな動きが可能なマヴァールの飛竜たちを射線上に捉えるのは難しいでしょう。おそらく、爆撃機の方が旋回銃を装備しているのなら、そちらの方が実質的な対飛竜の戦闘能力は上。
記憶にあるその戦闘機の標準的な武装と、俺が知っているマヴァールの標準的な飛竜騎士の能力を比べて見る俺。
そう、タバサに譲ったワイバーンは論外だが、一般的なマヴァールの飛竜は水平飛行時に最速で時速二百キロ以上は出る。しかし、ゲルマニアが手に入れた戦闘機は時速六百キロ以上。正体不明の爆撃機はもっと遅いとは思うが、それでも最低四百以上は出ると思う。
これだけ速度に差が有って、マヴァールの騎士たちはレシプロ戦闘機が初見ではない。時速四百キロ以上で蒼穹を飛び、空戦フラップを装備した強風を相手に巴戦の模擬戦を行って居る以上、一撃離脱しか能がない戦闘機を相手にして撃墜されるとは考え難い。
……などと考えながら、脳裏に浮かぶ映像を見つめ続ける俺。すると、ゆっくりと飛び続けるゲルマニア航空機部隊の前方に黒い点が現われた。
その時、何故かその航空機群から嘲笑にも似た気配が発せられたように感じる。
もっとも、その前方に現われた飛竜らしき影は、数で言えばゲルマニア側の半分以下。おそらく、二十騎もいないように見受けられた。流石にハルケギニア的に言えば二十ミリ機関砲三門に、十二.七ミリを二門装備した最新鋭の戦闘機の前に、前時代の槍を装備した飛竜騎士が現われたら、普通に考えるのなら嗤われて当然だと思う。
……但し、それが本当に、彼らが知っている飛竜騎士ならば、なのだが。
刹那、それまでこれ見よがしにホバリングを続けていたらしいマヴァールの飛竜騎士たちが一気にゲルマニア航空機隊との距離を詰め始めた。その速度はゲルマニア側よりは幾分劣る物の、それでも彼らが駆るのが飛竜だと考えるのなら、異常な速さだと言えるレベル。
対してゲルマニア側は速度と言う点から言えば、その機体の持っているポテンシャルを完全に発揮させているとは言えないレベル。
完全に真上から見た映像故に詳しくは分からないのだが、おそらくマヴァールの飛竜騎士たちは待ち伏せ状態。少し上空から襲い掛かるような形で重力を味
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