302
[8]前話 [2]次話
遠くありて
想いし君ぞ
影もなく
野山にかかる
雪そ恨めし
遠く離れた彼をどれだけ想っても…姿を見ることさえ儘ならない…。
見渡す限りの雪景色…雪はまるで全てを覆い隠すように積もり…彼との僅かな思い出まで覆い尽くしてしまいそうだ…。
今はそんな雪が…恨めしくて堪らない…。
春を感ず
零るる日差し
影落とし
月日の経るを
思ゆものかな
雪は降るものの…時折降り注ぐ日差しは、春を思わせるほど暖かくなってきた。
その光りは柔らかな日溜まりを作り、歩く自分の足元に影を落とした。
彼がいなくなって…どれだけ経つのか…。
無造作に過ぎ行く時間…彼との距離は遠退くばかり…。
私は歳をとるばかり…。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ