第5話
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同日、22:00――――
〜ガレリア要塞跡・第四機甲師団・臨時拠点〜
レーヴェに見逃され、ケルディックから撤退したエリオット達はサラとクレア大尉の先導によってガレリア要塞跡で陣をはっているエリオットの父オーラフ・クレイグ中将率いる”第四機甲師団”と合流し、そしてクレイグ中将と再開したエリオット達はケルディックでの出来事を説明した。
「…………そうか。そのような状況でありながら、よくぞケルディックの民達に避難勧告を行い、更には精強で名高いメンフィル軍の中でも皇族を守護する親衛隊の副長を相手に戦いながらもよくぞ全員無事に撤退できたな。エリオットもそうだが、他の者達も少し見ぬ内に本当に成長したな。」
エリオット達からの話を聞いたクレイグ中将は重々しい様子を纏って呟いた後感心した様子でエリオットとマキアス、フィーを見回した。
「父さん……」
「……わたし達が撤退できたのは向こうがわたし達に”情け”をかけてくれたお陰だから、正直褒められる事じゃない。」
「お、おい、フィー。」
クレイグ中将の言葉にエリオットは驚き、静かな表情で呟いたフィーにマキアスは冷や汗をかいて指摘した。
「中将閣下、双龍橋に陣をはっている貴族連合軍の動きの方はどうですか?」
「……偵察に行った者達からの報告によると特に異常はなかったとの事だ。」
「え……ケルディックがメンフィルに占領されたのに、双龍橋の貴族連合軍はケルディック奪還の為に慌ただしく動いたりしていなかったの!?」
クレア大尉の質問に答えたクレイグ中将の答えを聞いたエリオットは驚きの表情で訊ねた。
「うむ。と言うよりもケルディックがメンフィル軍に占領された事を知らぬ様子にしか見えなかったとの事だ。」
「一体どういう事なんだ……?幾ら何でもケルディックの部隊がメンフィル軍の襲撃の事を連絡しているだろうに………」
「―――多分メンフィル軍がケルディック地方に通信障害を起こすような妨害電波でも流していて、それで双龍橋に連絡がいかなかったんだと思うよ。」
クレイグ中将の話を聞いて困惑しているマキアスにフィーが理由を説明し
「ええっ!?」
「状況から考えて恐らくそうでしょうね。中将閣下、この辺りはメンフィル軍による通信妨害の影響は出ていないのですか?」
フィーの説明を聞いたエリオットが驚いている中フィーの説明に納得した様子で頷いたサラはクレイグ中将に訊ねた。
「わしも部下からの報告を聞いた際その可能性を考え、部下達に確認させたが通信に異常は無かったとの事だ。」
「そうですか……………」
「……そ、そういえばナイトハルト教官は?父さんたちと合流してると思ってたんだけど……」
クレイグ
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