ガンダムW
1614話
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こられなくなったというのは、デュオにとっては幸運と言えるだろう。
……もっとも、裏で何かを画策しないとも限らないのだが。
トレーズ教の狂信者なだけに、トレーズの為になると思えば何をしでかすか分かったものではない。
『何も言わないという事は、あの映像が真実だったと証明する事になると思いますが、構わないのですか?』
『先程も言った通り、今回の記者会見とは関係のない質問にはお答えしかねます』
OZも苦しいところだというのは、この受け答えが証明している。
だが、これで表に出てこないようになれば、それこそOZの評判が加速度的に落ちていくのも事実だ。
OZの女は、それ以上の記者の質問を躱すように、次の話題へと移る。
『連合軍には、無関係の人間を攻撃しないようにと、改めてこの場で要請させて貰います』
『無関係の人間、というのはどういう事でしょう? こちらに入っている情報には、連合軍がそのような行為をしたという話が全くないのですが』
『この戦いはOZが圧政をしていた連合軍からの解放を目的として行われているものです。ですが、連合軍はOZとは全く関係のない一般人の屋敷を攻撃しています』
『一般人……というのは、具体的にどのような方々でしょう?』
「これって……」
TVの中でのやり取りに、綾子が俺へと視線を向けてくる。
いや、綾子だけではない、凛、サリィ、デュオ……更には瞑想をしていた五飛までもが俺の方へと視線を向けていた。
OZの報道官が何に関して言ってるのかは、明らかだったからだ。
『以前にもその話をしていたと思いますが、狙われたのはOZの上位組織ロームフェラ財団の構成員だと聞いていますが?』
『ロームフェラ財団の人間ではあります。ですが先程も言いましたように、今回の戦いはあくまでもOZと連合軍との戦いであり、ロームフェラ財団は関係ありません』
そんな言葉が通用する筈がないだろうに。
実際、会見の中でもその辺を突っ込まれている様子が見える。
「OZの上位組織というか、OZがロームフェラ財団の手足、実行部隊といったところでしょ?」
凛の言葉に、皆が頷く。
これ以上はOZの記者会見を見ていても特に何も目新しい内容はないと判断し、チャンネルを変えていく。
「へぇ……」
感心の声を上げたのは、TVに映し出されたのが音楽番組だったからだ。
勿論TV番組として考えれば、音楽番組というのは特に珍しくもなんともないだろう。
だが、今はOZと連合軍の内乱中だ。
殆どのTV番組は、殆ど1日中内乱のニュースをやっている。
いやまぁ、自分達の生活に直結してくるんだから、その辺は当然なんだろうが。
「あら、この歌手……」
「サリィ? どうしたの?」
「何でもないわ
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