伍:戦後
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ングを狙い、ソードスキルを放ち、大剣の振り下ろしをパリィした。
「ら、ぁ!……スイッチ!」
「応ッ!」
武器と武器が衝突し、火花を散らす。大きな音響とともにボスの剣とクラインが真反対にノックバック、一瞬間合いができた。
その好機を逃さずクラインは叫び、野太い声とともに二人が槍と?を構え突撃する。硬直から解かれたボスは剣を振りかぶるも、セリシールに近づけまいとその巨体を押し返すように斬撃を繰り出す。
「姫、生きてっか、大丈夫か!」
「――っ……ぁ、ぁあ……ッ……」
その間にセリシールの前にさらに一人現れ、声をかける。が、セリシールから得られたのはぽかんと口を開け、放心したような焦点のあっていない目。そして目から止まることなく落ちる大粒の涙だった。
「お前ぇの相手は……」
「こっちよっ!!」
立て続けにボスの背面から細剣と大剣のソードスキルが突き刺さる。この攻撃でHPがガクンと減少するも、ターゲットを後ろに見定めたボスは、振り向きざまに軽々とその大剣で薙ぎ払う。
「うおッ……ッと!!」
だが二人に攻撃が届くことはなく、ガァンという音とともに盾に阻まれる。続くようにキリトがウィンドウを閉じボスへ向かってダッシュする。
「ッ……スイッチ!」
ガードした大剣を片手棍でパリィし、空間を作る。その隙間にキリトが左手で背中から剣を抜刀しつつ隙間へ入り抜き様の一撃を食らわす。
「グォォォォオオッッ!!」
ボスは憤怒の咆哮を上げながら、炎を纏わせつつ上段から斬り下ろしを行う。それに対しキリトは今までの黒い直剣と新たに出した片手剣を交差させることで受け止めガードする。
「おめぇら!今のうちに出ろぉ!」
クラインの声に今まで固まって戦況を見ていた軍のメンバーも体を小さくしながら入口へと向かう。その間にもキリトは剣劇を右から、左からと次々にボスへと入れていく。
途中、剣がボスの大剣に阻まれようとキリトは止めようとはしない。一撃一撃が重く、速くボスの肉体へと突き刺さる。
「−−−ッ、ぁあああああ!!!!」
そして雄叫びを上げ、懐へ一気に踏み込むとエフェクトを纏った一閃が胸の中央へと突き刺さる。キリトの声に反応するかのようにボスも同じように噴気を漏らしつつ雄叫びを上げた。だがプツリとその雄叫びが止まると、次にはその体を膨大な青い欠片となって爆散させた。
「…………終わった……のか……」
「……っ……」
「キ、リト君……?……キリト君、キリト君ッ!!」
「お、おい……姫!?」
誰かがつぶやいたのか、戦闘の終わりを告げる言葉がこの一面に響いたとたん、その場で剣を収め立ち尽くしていたキリトと、支えられすべてを見ていたセリシールが体重すべてを投げ出すよ
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