192部分:魔女その一
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た。彼等はアルヴィスに絶対の忠誠を誓い彼こそ全てだったのだ。
「誇り高き炎騎士団が悪魔共の手伝いとはな。我等も落ちたものだ」
クロノス城の高い城壁を見上げながらこの軍を率いる将リデールは呟いた。
平民の出だった。若い時傭兵となりヴェルトマーのある村に駐屯した時アルヴィスを見た。年老いた老婆を庇い熊に向かっていく彼を眼にしてこの方について行こうと決めた。炎騎士団に入ると頭角をあらわし将軍にまでなった。その武名と忠誠心は世の知るところである。
「シアルフィ軍の討伐かと思えばまた子供狩りだ。それも皆殺しにせよ、だ。モリガンめ・・・・・・」
ラドス城にいるダークビショップの胸が悪くなる顔が脳裏に浮かんできた。思い出すだけで忌々しい。
「敵と剣を交えるのならともかく抵抗の出来ぬ幼な子を手にかけて何が面白い。ユリウス殿下の命でなければあの様な魔道の者・・・・・・」
キッと唇を噛み締める。血が滲んでくる。ユリウスの銘に逆らう事は帝国、すなわちアルヴィスを裏切る事になる。それだけは出来なかった。
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