選択肢の誤り
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イリヤさん。
美遊もこの珍客とは顔を合わしたくなかったので、庭で姿を隠し電話も線を抜いて不通。イリヤを障子の隙間から見ている病んだ少女がいた。
「おいっ、シロー」
(アンジェリカ、助けて)
ジュリアンの姉に助けを乞うが、人形なので桜人形も本来の主人には逆らえない。
(お兄ちゃんっ、戸締りぐらいして行って)
留守番もいるので特に戸締りせず、庭から出発したので、最悪の敵の侵入を許してしまい、さらに布団の中で震えるイリヤ。
「イリヤさん転身しましょう」
ルビーの提案で転身を進言されたので、マジカルステッキで転身したが、その魔力の波動でジュリアンとベアトリスに見付かってしまう。
「あら、白い方ね、すぐ焼いてあげるわ」
「ひいっ」
田中さんは目的を果たして消えてしまったので、もう縋る人がいない。イリヤはカレイドステッキだけでベアトリスに立ち向かった。
「ミョルニ……」
ベアトリスは、ジュリアンに包丁を突き立てる寸前の美遊の殺気を感じて停止した。
「それ以上は外でやって、庭も駄目よ」
「「はい……」」
転身してインクルードしてセイバー化しながら、マジ殺人用の包丁で武装した美遊に恐れをなして退場した二人。宝具より美遊が怖かった。
「シローの奴はどこに行った? 俺は留学なんかしないぞっ!」
一応、捨て台詞とかも残して、士郎不在の家からも去ったジュリアン。ツンデレなので怒りながら来るが、夏休みが終われば恩人と同じ学校に通い、もしまた来た時に麻薬カレーがあれば一成と同じく堕ちる運命にあった。
「た、助かった〜、ありがとう、美遊」
「別にアンタを助けた訳じゃない、家を守っただけ」
相変わらず氷の表情で告げられたイリヤは、オーロラエクスキューションでも食らったように凍らされて、スリーピングコフィンの中でガラスのハートも砕けた。
「あうう〜〜」
昼には一行が帰って来て、目の幅で泣いていた士郎の涙も収まっていた。
「桜、今日からここが君の家だ」
「ええ、先輩、いいえ、旦那様」
「は?」
士郎はこの魔女の計画的犯行を予想していなかった。家族を失って天涯孤独?の身になって寄る辺なき身、縋る場所も人もなく、大好きな先輩に泣かれて拉致されてしまった場合、セキニンを取って貰う事しか考えていなかった。
「ちょっと桜、なに言ってんのよ、姉に相談も無く」
「さあ? 子供のころに別れてしまって「貴方の事」余り覚えてないんです」
完全他人の目で血が繋がった姉を見てから、「もう頼れる人は先輩だけなんです、すぐ結婚しましょうね? でないと私、この家にも居られなくて、もう行く場所が無いんです」と目で語られ、士郎にも抱き着かれた。
「うっ」
桜人形を見てドン引きして撤収するかと思っていた姉も、桜同士がほんの少しの会話
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