序章 二人の出会い - 森の町チェスター -
第6話 二人の旅の、始まり
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次の瞬間、シドウの顔に枕が命中していた。
「……どうして俺、枕を投げつけられたの」
「そこは『全然重くない』って答えないと! 女の子は体重を気にするものよ」
「体は全然重くないけど、荷物が重いという意味だったんだけど」
「そういう意味なら最初からそう言う!」
この理不尽な攻撃も、元気になった証だ。
ひとまずそう前向きに捉え、最終確認を取ることにした。
「今日このあと、出発するから」
「はーい!」
「お酒は抜けていると思うのでもう一度聞くけど、本当に付いてくるということでいい?」
「あったりまえじゃんー」
ティアは武闘家らしい軽い身のこなしで、ベッドからぴょんと降りる。
そして、椅子に座っているシドウの首を横から両手で包み、揺さぶった。
「わたしは自分からパーティを組んだんだよ? シドウがドラゴンに変身しようが大魔王に変身しようがついていってやるー」
「いや、大魔王はもういないから」
ドラゴンに変身しようが大魔王に変身しようが。
シドウはその言葉に、不思議な安心を感じた。
もしかしたら彼女との相性は、意外に悪くないのかもしれない。
揺さぶられている頭に、彼女の飛び出ている部分が当たらぬよう気を付けながら、そんなことを思った。
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