ガンダムW
1613話
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ギスだった。
関節部分にガンダニュウム合金を使用、肩と腕のマシンキャノン。
それと機体色を深紅へと変更。
こうしてトールギスの改修作業は完了した。
……尚、これまでのシャドウミラーの報酬の一環として支払われるガンダニュウム合金に関しては、既に俺の空間倉庫の中に収納されている。
例によって例の如く、運ばれてきたガンダニュウム合金は俺が知り合いに預けるという名目で移動させたのだが。
……当然連合軍はその辺りを色々と怪しんではいるのだろう。
デルマイユの屋敷を襲って手に入れた美術品や財産、家具……といった代物も、俺が毎回預けているというのだから、疑問に思って当然だ。
1ヶ所だけならまだしも、2ヶ所、3ヶ所……といった具合に襲撃しているのに、その度に毎回預けてきてるのだから。
だが、それでも何も言ってこないのは、下手に追及してシャドウミラーとの関係が悪くなるのを避けたいからだろう。
OZとの戦いで連合軍が有利に戦えている最大の理由は、俺達シャドウミラーの存在なのだから。
……まぁ、宇宙でバルジが消滅したのは、俺達の仕業とは思われていないのだが。
アリバイの類もしっかりとあるしな。
ともあれ、今の連合軍にとってシャドウミラーは絶対に縁を切ってはいけない相手だ。
中には、それが分からずに……もしくはそれを分かっているからこそか、何とかシャドウミラーの戦力を自分達の物にしようと考えている軍人もいるのだが。
「アクセル代表!」
格納庫に現れた俺の姿を見て、整備員が走ってくる。
その顔には疲れの色が見えるが、同時に高い満足感も存在していた。
自分達の仕事の結果に、それだけ満足しているのだろう。
「どうですか、トールギスは」
「ああ、いい仕上がりだ」
最初は改修したんだし、トールギスUにしてはどうかという意見もあったのだが……そうなると、実際のトールギスUがどうなるか分からないという事もあって、取りあえずトールギスのままとした。
勿論、この歴史上でトールギスUが生み出される可能性というのは決して多くないのだが。
原作ではトールギスはOZのエースパイロット、ゼクスが乗った機体として有名であり、だからこそトレーズも作る事に問題はなかった。
だが、この世界ではトールギスというのはシャドウミラーの……OZに敵対する機体の象徴ともなっていた。
それこそ、ガンダムと同様に。
いや、OZから盗み出された機体だという事を考えれば、OZにとってはガンダム以上に憎むべき機体と言えるだろう。
そんな状況でトレーズがトールギスUを作るかと言われれば……それは難しい。
「テストはどうします? 最終調整を済ませておきたいんですが」
「……そうだな。じゃあ、ちょっと試すか」
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