空虚爆破事件
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た気がしたが、そんな事を気にしていられるほど今の俺に余裕は無い。
爆弾の火薬をまず能力で消して、周りにある水蒸気を使ってすぐに消火…。
──何て考えられるか!だったら、爆弾の火力を俺の後ろにいる3人から外せれば十分だ!
爆弾は爆発し、火力は俺達がいる方向にも飛んでくる。
俺は能力を使い、俺達に飛んでくる物を破壊…分解して消していく。
そして、全てを消したあと爆弾の衝撃で割れた目の前の窓ガラスに向かって走った。
そのとき、後ろから名前を呼ばれた気がしたが俺は振り返らず、そのまま割れた窓ガラスから外に飛び出した。
「いやー、君の"爆弾"凄いね。凄い爆発だったよ〜。」
俺は壁に右手をあてながら、目の前にいる青年に話し掛けた。
眼鏡をかけたその青年は、同い年か又は上なのか分からないが1つ分かるのは、この爆弾事件の犯人は彼であるということ。
何故かというと、俺が窓ガラスから外に飛び出したあとデパート周辺を探していたときデパートの爆発した所を笑いながら見ていたという事と、手には何か金属のような物を持っていたからだ。
──ほぼ直感なんだけど多分俺の予想は…。
「な、何言ってるんですか?ぼ、僕は爆弾なんて知らないですけど…。」
青年は、ズレていた眼鏡をもとの位置に戻しながら答えた。
「でも残念ながら、さっきの爆発で怪我人は誰もいないんだ。」
「う、嘘だ!あれは僕の最高…あ…。」
「僕の最高?」
──コイツ、自爆したな。
「あ、いや…周りから見てて凄かったので怪我人は多いだろうなって…」
青年は俺から離れながら話、ポケットから何かをとって投げつけてきた。
「!?」
太陽の光に照らされながら近づいてくる金属…それは。
──あれは…スプーン?
俺はそのスプーンを能力を使って消した。
「ひっ…、お、お前は何者なんだよ!」
「何者…か。」
俺は顎に手を持っていき考える仕草をとってから、右手を青年の前にだし、あるものを生成する。
「物質破壊って言えば分かる?」
「Level5!?そうかよ…今度はLevel5様か!」
そう怒鳴ると地面を蹴り、お、俺を睨み付けてくる。
「いつもそうだ…風紀委員もお前らみたいな超能力者達は俺を下に見る!虐めて馬鹿にして力の無い奴がどれだけ不幸か知らねぇだろ!力さえあれば…力さえあればお前達なんか…。」
青年が言葉を言い終わる前に俺は青年の胸ぐらをつかみ、怒鳴った。
あまりの怒りで何言っているのか自分でも分からず、気がつけば目の前の彼を殴り地面に叩きつけていた。
「力力、うるせぇな」
「ひっ…
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