27話「ロリのために囮作戦を考えたが、俺はロリコンではないC〜ゴブリン100匹VS2人〜」
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こう側へと、俺の車は姿を消す。
大きな丘がある戦場でのテンプレ戦術だ。丘を利用して姿を消し、敵に情報を与えないというやり方である。
地球での戦争では、自軍の戦力を隠して、敵軍を各個撃破する際に多用される……今回は、追撃してくるゴブリンどもを仕掛けた罠に追い込み、その後ろに俺が移動してトドメを刺すという展開になったらいいなぁと思っている。
……丘を利用して姿を隠す以上、俺側からもゴブリンの姿は見えんのだ。俺の予想通りにゴブリンどもが動いてくれるとは限らない――
ドカーンッ!
「さすがお師様です!爆発音で悪党たちがどうなっているのか分かるようにしたんですね!」
……うむむ、この聴き慣れた素敵な爆発音は爆裂弾(ボム・ボール)が炸裂する音である。
どうやら、ゴブリンどもは平然と地雷に突撃して、爆弾大炎上しているらしい。
ドカーンッ!ドカーン!ガシャッン!がしゃっンッ!
「ぎゃあっー!」
しかも、仲間の車両が吹き飛ばされても進撃をやめずに、次々と罠へとハマり、複数の車をぶつける玉突き事故を起こしているようだ。
ドバッーン!
恐らくこれは車の燃料に引火して爆発する音だろう。長距離を走るために予備の燃料タンクの類をつけていると思うから、きっとひどい事になったに違いない。
俺が戦場を迂回して、ゴブリンたちの背後へと移動した頃には――俺の視界に悲惨な事故現場が映っていた。
「お師様!半分くらい事故ってます!さすがお師様だと思いました!」
「交通マナーを守れなかった末路!?」
レッドゴブリンたちの車両の大半が、地雷を踏んだり、落とし穴にはまって事故ったり、玉突き事故や引火でボロボロになっていた。
おかげで道路は綺麗に塞がっている。無事なのは俺の車両と……俺の後ろからいつの間にか付いてきた。マスコミの車だけだ。
レッドゴブリン達は大混乱して、事故に対処できていない。というか、車が後ろへ進める事も知らずに、その場でエンジンを切って停車して悩んでいるぞ……。どれだけいい加減な教育したんだ。バグダインの奴ら……。
「よぉーし!次は僕の出番ですよー!お師様だけを働かせる訳にはいきませんっー!」
白真珠はこのままでは、活躍の場がなくなってしまう事を恐れたのか。車から飛び出て、ゴブリンたちの方向へと向かった。
力強くジャンプして、小さい丘の上へと着地し、またジャンプ。大きな丘の上でまたジャンプ。天空高く飛びあがる。魔氷剣を下へと構えて、大量の氷を生成する。
……上手く考えたものだ。高い場所にある氷は、位置エネルギーを変換して、恐ろしい運動エネルギーを保有する。その場で生成すれば弾丸みたいにどんどん落下するのだ。
「ぎゃぁー!?」
「うわようじょつよい!?」
もちろん、ゴブリン達は死ん
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