暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1612話
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セル・アルマーだ。ベンティと連絡を取りたい」
『ア、アクセル代表!? しょ、少々お待ち下さい!』

 オペレーターが慌てたように告げ……そして1分もしないうちに、映像モニタにはベンティの姿が映し出された。

『アクセル、どうかしたのかね? 私に連絡をしてくるとは珍しいが』

 いつものように穏やかな表情のベンティ。
 まぁ、現在の地球では小さな戦いはあっても、全体的には膠着状態に近い。
 ……アレックスらしい奴が起こした問題とか、連合軍のエアリーズ部隊が基地を陥落させたとか、完全な膠着という訳ではないが。
 勿論、地球の連合軍を率いている以上、本格的に厳しくなってもそれを顔に出すようであれば、軍を率いる人物として合格とは言えないが。

「海岸沿いの基地の件を聞いた」
『ああ、その件か』

 ベンティの口調に、苦々しい色が宿る。
 まぁ、基地にいた兵士のほぼ全てが殺されたとなれば、それは当然我慢出来る訳もないだろうが。

「その件だが、もしかしたらこれからも続く可能性がある」
『……何?』

 ピクリ、と。
 俺の言葉にベンティの動きが止まった。
 そして数秒の沈黙の後、再度口を開く。

『何か根拠があっての言葉かね?』
「幾つかの状況証拠からだな。まず、OZは現状に全く満足をしていない。……違うか?」
『だろうな』

 ベンティは、短くそれだけ答える。
 この辺りは打ち合わせるまでもなく当然お互い共通の認識だった。
 ガンダムを使ってノベンタやベンティを殺そうとするのが失敗し、それを皮切りに行われたオペレーション・デイブレイクも、本来であれば奇襲の効果も相まってOZが圧倒的に有利になる筈だったのに、実際にはOZに対する反撃の準備が整えられており、当初OZが予想していたのとは比べものにならない程に苦戦している。
 OZが本拠地とする筈だったこのルクセンブルク基地は、一時は占領したものの、シャドウミラーの力もあってすぐに奪い返された。
 自分達が利用しようとしたガンダムは、全機ではないがシャドウミラーに所属し、OZに対して牙を剥く。
 更には、宇宙におけるOZの本拠地のバルジが消滅し……と、ことごとくOZの希望するものとは反対の方向に突き進んでいる。
 そんなOZの不満は、当然現場の兵士も強く感じてるだろう。
 特に歪んだプライドや優越感を持っている兵士は、自分達が所属しているOZが負けているという事は我慢出来ない筈だ。

「だからこそ、暴発する可能性がある。あるいは……こっちはあまり考えたくないが、ガス抜き、とかな」
『……』

 俺の言葉に沈黙を返すベンティ。
 ベンティの方でも、当然のようにそこは考えていたのだろう。
 何か決定的な場所で暴発されるよりは、適度にガス抜きを
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