183部分:バルドの旗の下にその六
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しやと思ったが。・・・・・・だがそれなら話が早い。・・・・・・皆聞いて欲しい」
イシュトーはそう言うと懐から一冊の書を取り出した。どうやら魔道書らしい。表紙は夜の様に黒い。
「これから私が話す事は信じられない者もいるかも知れない。だがその話が真実であるとこのミレトスで戦ううちに知るだろう。・・・・・・まずこの魔道書を見てくれ」
手渡し回し読ませた。
「どの魔法の書かわかるだろうか」
「・・・・・・少なくとも炎や雷なんかじゃないだろう」
「かといって光でもないようですが」
「・・・・・・ルーン文字じゃないわね、この文字は。一体何の文字?」
「・・・・・・アカネイアの竜人マムルークの種族の一つ地竜達の使う文字だ」
「地竜!?」
書に目を通して疑問を呈したアーサー、サイアスも文字を指摘したミランダも他の者達も声を挙げた。
「アカネイアに住むマムルークの中でも地竜は神竜に次ぐ強大な力を持つ事で知られている。その強大な力と全てを溶かす魔性の息吹でな。・・・・・・そして地竜は千年生きると皮を脱ぎ捨てさらに強力な存在となる。アカネイアの者はそれを暗黒竜と呼ぶ」
「暗黒竜・・・・・・」
殆どの者が声を失った。セリスやノィッシュ達はもとよりイシュトーもその後ろに立つ少女も顔を蒼くさせていた。
「皆察しはついたな。本題に入ろう」
イシュトーは話しはじめた。その怖ろしい話は一同を震撼させた。だがそれは序幕に過ぎなかったのだった。
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