第5章 VS???
14 事件の終結と、さらなる危機
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気が変わったら来てね。理子は歓迎するから。・・あと」
理子はいやだいやだと思いながら、金くれ金とうるさいキモいと思っていたあいつとの時間が、
けっこう好き、だったんだ。恋愛的じゃなくて、友達として。
必要と言ってくれたのはうれしかったし。それにあの奇想天外な行動にワクワクしたのも一つの要因だろう。
恋愛的には前にも言ったが、あそこまでセコイのはあたしもダメだ。一緒にいて息苦しくなりそうだし。デートとかしても面白くなさそう。・・ああでも意外とノリいいからアキバとか連れてってあげてもいいかもなぁ。それで理子の好きなアニメをたくさん・・て、そうだった。もう叶わないんだったなぁ。嫌われちゃったし。
・・けど
「修一に、ごめん、って伝えといて」
最後に、謝るくらいはさせてほしい、かな。こんなことに巻きんだこととかまあ色々と。謝るだけじゃもちろん許してくれないのはわかってるけど。
「修一って岡崎修一か・・!?いきなりどうしてーー」
「あ、そうだ!!最後に『イ・ウー』からプレゼントがあるみたいだよ!」
キンジに余計なことを考えさせないようにとっとと脱出することにした。
髪に隠したリモコンで、爆弾を起動する。耳元から爆発音が聞こえたと同時に体が傾き始める。
「お、たの、しみに〜♪」
まあ、謝ることも本当はキンジ経由より自分で言った方がよかったんだろうけど、いまの理子が言っても聞いてもらえないだらうし、キンジからの方から言ってくれたほうがまだ聞いてくれそうだからね。
これでいいんだこれで。
と自分に言い聞かせながら、体が宙に浮いた
その瞬間ーー
「いや、自分で言えよバカ女」
「えっ・・ええ!?!?」
突如、キンジの横を通り抜けてきた修一が、もう落ちかけている理子に飛び込んできた。
とっさのことで思わず抱きしめてしまい、二人して上空に投げ出されてしまった。
ーーーーー
一瞬にして飛行機と距離が離れてしまった理子と修一。上空10000メートルで学生二人が顔を見合わせる。
「ちょ、修一!?なんでお前飛び込んできてんだ!?死にたいわけ!??」
「うっせーな!お前が俺のチケット取ってったんだろうが!俺降りたときどうしろっての、払う金持ってないわ!!」
「・・は、はあ!?」
確かに修一に疑いの目をかけるために、修一がUSBを差しに行った直後に部屋にあったチケットを取ったが、その後に戻しに行ったはずだ。恐らくいまもあの部屋の机の上に置いてあるはず。
というかこいつまさか、たったそれだけのために飛び込んできたのか!?あ、アホじゃない!?
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