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サイカイのやりかた #毎週投稿
第4章 VS アリアAA
11 魔宮の蠍の最後
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うやく送られてきた木刀を片手で構える。

そして、

「「ーーッ!!」」

お互いが急接近し、それぞれの武器が交差する。

ギンッと音を立てお互いの接触点から火花が散る。
かなり重たい一撃だった。性別的にはこちらが有利のはずなのに、全く押せない。まあ片手片足に力が入らないのも原因の一つだろうが。

それから4、5回ほどそれぞれの武器を混じり合わせ一旦距離を置く。

「いいね、頭使わない方がやりやすくていー」

俺がそう言い終える前に、すでに接近してきていた金髪ポニテに、もう一度武器を交差し合う。

が、

「あんまり、舐めんな!!」

金髪ポニーは力を入れている俺の木刀を軸にしてくるりと一回転すると、すっと上半身を下げ俺の懐に潜り込む。

(…しまっ!?)

俺が距離を取るより速く、金髪ポニーのトンファーが俺のなにも持っていない右腕に突き刺さる。

「−−−−ッッ!?!?」

目を見開き口から空気が漏れ出る。いままでの右腕に来ていた痛みが、一気に脳の伝達を遅らせる。右腕にもう、感覚は残されてなかった。

そして

「おおおおおおおおおお!!!」

金髪ポニーのトンファーがそのまま俺の顔面を殴り飛ばす。もう息を吐く余裕すらなかった。
思いっきり殴られた体がアーチを描くようにぐにゃりと曲がる。そして、地面から足が離れ、体が浮いた。

勢いで吹っ飛ばされ後方にあった木に激突してしまう。そして力なくずるずると落ちていく俺。

薄れゆく意識のなかで俺は、これが本当の殺し合いであることをようやく理解した。
ルールなんてない、卑怯姑息なんて言葉は言っているときには死んでいる。そんな、殺し合い。

目の前がチカチカと点滅し、焦点が合わない。

そして、思いだされる過去の記憶。
自分に自意識過剰で、なんでもできると思っていた時期。
手当たり次第悪そうなやつを見ては竹刀で殴り飛ばしていた日々。
もちろん無傷で全勝できるわけはない。このように顔面を強打されたり足折られるたりは日常茶飯事だった。
今にして思えば、生傷はその時のほうが多かったのかもしれない。いまは教室の隅っこでただ言われ続ける罵倒をただ受け流していたくらいだったから。

こんなことは、一年ぶりだった。
いままでの戦いでは相手が銃を使う遠距離戦。
一発が重たすぎて当たってはいけなかった。
…が今回はただの殴り合い。喧嘩と呼んでもいいかもしれない。

だが、それが無性にうれしかった。

ーードクン


一度、鼓動が大きく聞こえた。

昨日のアリアとの一戦。
忘れもしない。Sランク武偵の武術の腕。アレを見たときもワクワクした。足や腕の痛みなんてどおってことない。

ワクワクするものを前にして、
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