第3章 VS HERO
9 武偵事件終結+
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Kinji side
朝、アリアがなぜか帰って来なかったので、久しぶりの平穏な朝を過ごした。日常っていうのは無くなった瞬間に大切さがわかるものだ。今俺はその意味に激しく同感している。だからこそ、いつもより早めに起きていつもよりゆっくりと食事をとり、いつもよりすこし早めに家を出た。
昨日家の時計と合わせ直しておいた時計で時刻を確認する。7:53、バスが来るのは7:58だから全然間に合う。5分前行動というやつだ。
「アリアがいないと朝もスムーズだな」
そう独り言を言いながら階段を下りてバス停へ向かう。
「いつものバスにも余裕で…」
ーーそう言った俺の先で、なぜか知り合いの乗ったバスが見えた。そのバスはそのままバス停を走り去っていく。
「武藤…!?ってことはあれは58分の…!!」
知り合いの顔がバスの中に見えた。ということはあれは俺が乗る予定だったバスで間違いない。
慌てて走ってみるものの、バスは道路をどんどん進んでいき、すぐに姿が見えなくなった。
ちくしょう、なんでだ??時間より5分も早く出発するなんて今までになかったぞ??
その後しばらく歩いていると、アリアから着信があった。
『事件よ!バスジャックが起きたわ!!』
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「なるほどね」
俺はキンジの様子をバス内から見ながら、理子が俺に指示した意味を理解していた。バスに乗らせないため、アリアをキンジに近づけさせなかったのは二人だと時計をずらしたことに気づかれるからか。だったらそう教えてくれればいいものを…
そう思いながら歩いて登校しているキンジを見ていると理子から着信があった。っていいのかよかけて
『しゅーちゃん、やっほー♪』
「そういや朝からそのテンションだったな。俺は痛みで寝不足だってのに」
『寝不足なら理子も寝不足だって〜!2時間だよ2時間!!もう乙女の肌の大敵〜!!』
「一日くらいどってことないだろ?」
『あ、しゅーちゃんそれ言ったらダメ〜!!一回でもいいや〜ってやっちゃったら後々戻せなくなるんだからねー、特にお腹!!ぽんぽこ!』
「そういうもんかね」
女のそういう部分はよくわからん。というかこいつはそんなこと言うために電話してきたわけ?
『ーーーそれで、お前はちゃんとバスにいるんだろうな?』
おお、きたな裏理子(性格というか話し方がまるで違うので命名)。
「おう」
周りには武偵のやつらがわんさかだ。まああまり騒がないほうがいいだろうな。
『あと一分後に携帯のアレを鳴らせ。それから事件スタートだ。あとは、できるな?』
「ま、なんとか。んじゃあバス内だし切るぞ」
『ほいほー
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