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サイカイのやりかた #毎週投稿
第3章 VS HERO
8.事件の前準備
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あの武偵殺しの兵器を解析できたし、ボタン型監視カメラもうまく使えたし、あややの方がお礼を言いたいほどなのだ!」

「…そっか。まあでも、サンクスな」

お礼を返されてしまったが、もう一度礼を言うと、平賀は顔を赤くしながら笑ってくれた。ま、平賀ならこんな感じに返してくるってのはなんとなく想像ついてたから、もうこれくらいにしとくかな。

「ねえ。岡崎くん」

「なんだ?」

「一昨日の任務はいったい何ランクの依頼を受けたのだ??あれは絶対Eランク任務なんかじゃないのだ!」

「あ、そ、それは…」

まさか武偵殺し自身に呼び出されてたから、実質Aランクくらい…とは言えないよな。こういう時すぐにうまく返すことができない俺は、口をパクパクさせることしかできなかった。

すると、平賀が近づいてきて、下を向きながら

「…もう、やめてほしいのだ」

と、小さくつぶやいた。…え?

「あの兵器のカメラから見てたのだ。岡崎くんが倒れて、血がどんどん出てきてるところ。あややにはもう、岡崎くんが死んでしまったみたいに見えたのだ。…怖かった、日ごろ頻繁に来てくれる岡崎くんがいなくなったら、ここがすごく、さみしく感じてしまう、その時思って怖くて。だから、岡崎くんにはもっと安全で、簡単な任務を受けてほしいのだ」

プルプルと震えながらそういう平賀。もしかして、むっちゃ心配かけちまった…か。
というかここに来る理由のほとんどが外だと異様に目立つからだったり。基本誰かに見つかったらヒソヒソ言われちまうし。俺のオアシスなんだよなここ。


「そっかそっか。平賀はそんなに俺を心配してくれたわけだな。もしかして俺のことすーー」

「あ、それはないのだ。友達以上、恋人皆無くらいなのだ」

「…さいですか」

ちょっと期待したんだが…むぅ。だけど、まあ心配させたってことは間違いさそうだ。ちゃかしたからかちょっとキレてる。ただ…いまから武偵殺しの手伝いするからもしかしたらそれ以上の依頼するかも、なんて言えないよな。

「ま、大丈夫だっての。Eランクの俺がこれ以上危険な事することすらないって。な?」

「…そうだったらいいのだ。でも心配だから、いいものを用意しておいたのだ!!」

そういうと平賀は近くの箱をがさがさ漁ると、セロハンテープのような真ん中に空洞の開いた何かを渡してきた。だがセロハンテープよりも、かなりの重さがあり、その巻かれたなにかもセロハンというよりか紐に近い。

「なにこれ?」

「『とべーる君 二号』なのだ!先端が吸盤になっていて、張り付いたら約150kmの速さで引っ張っても取れないようにしたのだ!!」

確かに先端には赤い何かゴム質の物が取り付けられている。これがそんなすげーものなのか…


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