180部分:バルドの旗の下にその三
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ハラの軍服を着ている。
「ああ。あの不気味な連中がいなくなったおかげだよ」
相方がその言葉に同意する。彼も同じ軍服を着ている。
「・・・・・・それにしても何であの連中が生き残ってたんだ?確か先の聖戦で滅んだ筈だろ」
「ああ、それが今頃・・・・・・もしかしてアルヴィス皇帝が?」
「その話詳しく聞きたいわね」
不意に城壁の方から女の声がした。
「ん!?」
二人は声のした方を見た。そこには満月を背に城壁の上に立つ女剣士がいた。
長い黒髪を風にたなびかせている。月を背にしているが黒い瞳と白い肌を持つ凛とした美しさを持つ女性である。紫の上着と白いズボンに白の胸当てを着けている。右手には業物と見られる剣が握られている。
「いっ、何時の間に!?」
「さっきの貴方達のおしゃべりからね。さあ続きを聞かせてくれる?」
女は悪戯っぽく笑った。
「誰がっ!」
「痴れ者!」
槍を手に向かって来る。女剣士は舞うように城壁から飛び降りると剣を振るった。
二本の槍が回転しながら夜空に舞った。彼女は呆然とする歩哨達の方を振り返り微笑んだ。
「これで話してくれるかしら」
女が兵士達を屈服させたのを合図とするようにペルルークの三重の城壁の門が次々とこじ開けられていく。その門を軍勢が疾風の如く突き抜ける。
「無駄な抵抗は止めろ!命を粗末にするな!」
迎撃に来たバーハラの兵士達の剣や槍を弾き飛ばす長身の剣士が言った。金髪碧眼の美男子で濃緑のズボンに黄色の上着、そして青い胸当てに銀の大剣を持っている。
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