身体検査2
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定は、level5。
測定が終わり美琴がいる場所に歩いていくとギャラリー(音を聞いた生徒)達が集まっていた。
「えっとー、この状況は?」
「私の他にあんな音がしたら誰でも気になって見に来るわよ…。」
「御坂様、この方は?」
「美琴さんの知り合いかしら?」
「目上の方とお知り合いとは流石ですわ!」
「美琴さんの殿方かしら」
など色んな会話が聞こえてきた。
その中で一人、先ほどまで行動していた黒子が近付いてきた。
「さすがですわ、お兄様!」
「そんなに音聞こえた?」
「えぇ、お姉様よりも揺れましたわ。」
「ゆ、揺れた!?」
黒子と湊の会話を聞いていた常盤台生徒が黒子に質問をしていた。
「白井さん、この方とはどういったご関係で!」
「やはり、御坂様の殿方でしょうか?」
昔は常盤台中学校に来ていた湊も人に目立つのが嫌な湊は兄である事を隠していたため常盤台生徒は知らないのだ。
「お兄様は、お姉様のお兄様にあたいする方ですわ。」
「御坂様のお兄様でございましたの!?お名前は!」
「失礼をしました、ご挨拶が遅れましたわ。私は…。」
「は、はい。兄の御坂湊です。」
その時だった、美琴がいきなり怒鳴ったのは。
「ソイツは私の兄何かじゃ無いわ!」
「……!?」
「お、お姉様!?」
「湊はあの時…!あ…。」
美琴はこの時ハッとした。
また自分は同じ過ちをするのかと。
義理でも兄である湊をまた否定してしまう。
「湊、ちが…。」
美琴は急いで弁解しようと湊に向き直ったが遅かった。
「……そうだね、俺と美琴は兄妹じゃ無いもんな。」
湊はそう言って笑った。
「それじゃあ、俺は行くよ。またな、黒子、美琴。」
湊はそう言って、最初に来た道を戻っていった。
「お姉様…。」
美琴は顔を伏せて黙った。
「嫌われてるとは分かっていたけど、まさかここまで何てね…。」
湊は先程の事を思い出しながら帰りのバスに乗っていた。
「(ソイツは私の兄何かじゃ無い…か…。)」
寮の前でバスを降りて、自分の部屋へと向かった。
ガチャ
扉を開けて自分の部屋へと入ると湊はソファに倒れた。
「ごめんな、美琴。」
本人に聞こえる訳ではないのに湊は呟いた。
携帯に着信が入っていたのにも気付かず、湊はそのまま寝てしまった。
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