身体検査
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長点上機学園から常盤台中学校はそこまで遠いわけでは無いが、バスの方が早いため担任が時間を調べていてくれた。
「長点上機学園で測定出来ないなんて聞いたこと無いんだけど…。」
学校を早退してこのバスに乗っているため、車内は湊一人だった。
諦めた湊はボーッと空を見ながら考え事をしていた。
「(そういえば、常盤台中学校に行くなんて久しぶりだな。)」
まだ美琴が湊を『お兄ちゃん』と呼んでいた時は母親が仕事で行事には一応行っていたが最近は行くどころか近くにさえ行かなかった。
「(美琴、来たら怒るかな…。)」
自分がどれだけ美琴に嫌われているかは十分な程に分かっていた。
あの日、俺達の関係は壊れてしまったのだから。
「学舎の園前ー、学舎の園前ー。」
車内アナウンスにより、湊は座っていた席を立ちお金を払ってバスから降りた。
「……この紙をあの警備員に渡せば良いんだよな…。」
昔は行事とかで来ていたため気にもしなかったが、いざ一人で入るとなるとかなりの勇気が必要だ。
皆さん、学舎の園にお一人様(男性)で行く際は必ず勇気を持参することをお薦めします!
「あ、あの…。」
「君が御坂湊くんかい?」
「は、はい…!」
あまりの緊張に背筋を伸ばした。
「そんなに緊張しなくて大丈夫だ、書類を貰っているかな?」
俺は担任から貰った書類を鞄から出して警備員に渡した。
「はい、確認しました。ではどうぞ。」
そう言われて目の前の改札?のような物のバーが上がり入れるようになった。
「こんなにデカかったっけ…?」
門をくぐって入った学舎の園は先ほどまで立っていた場所と完全に切り離されているかのように全く違った。
「前まで沢山の人がいたから気が付かなかったけど、こんなにも違ったのか…。」
湊がキョロキョロと周りを見つつ常盤台中学校に向かった。
「着いたけど、どうすれば良いんだろ…。」
完全なる女子校に男性がいるはずも無いため、中に入るにはどうすれば良いかを誰にも聞けないで戸惑っていたとき、後ろから声をかけられた。
「御坂湊くん。」
「!?、あ…美琴の寮官さんですよね…?」
「あぁ、そうだ。」
「妹が何時もお世話になってます。」
俺は後ろから声をかけられ驚いたが、何度か話をしたことのある美琴の寮官様だったため少しだけ話せた。
「さすが御坂の兄だな、しっかりとしてる。」
「いえ、とんでもないです。妹がご迷惑をかけていませんか?」
「問題は無いが、時間を守らない事がしばしばある。」
「すみません…。」
湊は、このときほど顔に手を当て「あぁ…」という動作をし
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