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OS編ep1オーグマー
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今でも時々夢に見ることがある。あの城で出会った一人の少女の事を。皆の前で歌い続けた一人の少女。あの少女と最後に話したのはいつだったんだろう?


その日リュウヤは菊岡に呼ばれとある場所に来ていた。
「やっと来てくれたねリュウヤ君」
「いきなりこんなところに呼び出さないで下さいよ・・スグ達誤魔化すの大変だったんですよ」
「それはすまない・・お、君も使っているんだねオーグマー」
菊岡がリュウヤの顔につけている機械を指差す。
ーーAR型情報端末オーグマー。最近世間ではこのオーグマーが人気を博している。リュウヤの通う生還者学校の生徒にも無料配布されておりリュウヤも使用している。
「オーディナルスケールというゲームを知っているかね?」
オーディナルスケール。オーグマーで遊ぶことができるARMMOだ。プレイすることでランキングが上昇しそれに応じて色々なクーポンやサービスを受けることができる。
「一応俺もやってるからある程度は知ってるさ」
「ある程度・・ね」
菊岡もオーグマーを起動してリュウヤのランクを見てみる。そこに表示されているのは137という数字。
「一応どころか結構やっているんだね」
「それよりそれがどうしたんだ?」
「ああ、実は最近変な事件が起きているんだ」
「変な事件?」
「オーディナルスケールのサービス開始から五日目、ある一人のプレイヤーが体調不良で病院で検査を受けた。その結果ある記憶が抜け落ちていた。また似たような案件が他に五件ほど報告されている」
「ある記憶?なんの記憶だ?」
「アインクラッド」
その言葉にリュウヤは反応を示す。4000人もの死亡者を出した最悪のテロ事件。その事件の舞台となったのがアインクラッドだ。
「そのプレイヤーは全員アインクラッドで生きたという記憶を全て失っている。更に彼らは全員オーディナルスケールをプレイ中に体調不良を訴えている」
「………偶然じゃないな」
「僕もその考えに至ってねリュウヤ君。君に頼みたいだ。オーディナルスケール、そしてユナの調査を」
「ユナ?」
オーディナルスケールのイメージキャラクターで世界初のARアイドル、ユナ。余りにも自然な表情も受け答えから本物の人間が演じているのではないかと噂されている。
「リュウヤ君も知っているだろ?彼女のデータは実に興味深いだから・・」
「分かっています」

四月六日
リュウヤは一人である場所に来ていた。近くにバイクを止めると広場を一望することができるテラスへと向かう。広場を見ると多くの人が集まっている。
この日の午後八時半頃突然オーディナルスケールのイベントバトルの場所が告知された。近くに用事があったリュウヤもその場所に来ていた。
「40人くらいか……少し多いな」
たった三十分の間に40人もの人が集まったということ
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