兄妹
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「あれは、何年前だったかな。」
私がまだ湊を『お兄ちゃん』と呼んでいたのはもうだいぶ前だった。
初春さんと佐天さんは目をキラキラさせながら聞いていた。
黒子もしっかりとは聞いたことが無かったため話を聞いていた。
「昔の私は湊に何処に行くのもついて行ってたわ。2歳離れてたって実感はなかったわね。」
「お兄さんは優しい方なんですね。」
「そうねー、優しい方だったのかも。」
「お兄様は十分な程にお優しい方ですわ、それに初春は一度お兄様にお会いしてますわよ?」
「!?、何時ですか白井さん!」
「え、初春さんも湊に会った事あるの?」
初春さんは私から黒子に体の向きを変えた。
私も黒子が湊を知っているのは分かっていたが、初春さんもとは知らなかったため黒子を見た。
「初春、私よりお話をしてましたのにお兄様の事を忘れたのですわね…お姉様はお兄様から聞いらしてないですの?」
「白井さん、私もその話聞きたいです。」
「ん?何時の話?」
黒子は初春さんに呆れながらも話始めた。
「私と初春は小学6年の時に郵便局強盗事件に遭遇しましたの。私は固法先輩とパトロールの帰り、初春は確か中学校の何かで郵便局に…。」
「覚えてますよ、あの郵便局強盗事件ですね!」
初春さんは手と手を合わせてポンッと音がしそうな動作をして立ち上がった。
「待って、でもその郵便局強盗事件にどうして湊が関わるのよ?」
「お姉様、まだ話には続きがありますの。」
黒子は立ち上がった初春さんを座らせてからまた話始めた。
「あの時、シャッターを降ろされ人質を取られたため固法先輩は郵便局に勤めていた方に警備員を要請するように頼むと言っていたのですが私は自分で犯人を確保出来ると思い行動し結果、犯人に捕まりまりましたの。」
「そして私の勝手な行動に初春が犯人に捕まり、私は瞬間移動で初春を郵便局の外に瞬間移動させたのですわ。」
「そして、外に瞬間移動した初春は大きな声を出して助けを求めたそうですわ。その時に…。」
「中学校の男の人に声をかけられたんです。」
「あの、まさかその人が…」
佐天さんは初春さんと黒子を見ながら呟いた。
「えぇ、お兄様ですわ。」
「初春そのあとは!」
「その後は、その方が『落ち着いて、君の友達は僕が助けるから少し後ろに下がっててね。』って言われて後ろに下がったらシャッターに向かって手を伸ばして一瞬でシャッターに穴が…。」
「『物質破壊』…ね。」
私は湊の能力名をボソッと呟いた。
『物質破壊』は、この世にある物質を全て操作する事が出来る第2位と真逆の能力。
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