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提督はBarにいる。
お節もいいけどカレーもね?・その1
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。口直しなら当日か翌日位に……」

「もうっ!何で提督はそうやって揚げ足取るような事ばっかり言うのさ!?」

 俺にからかわれた時雨が頬を膨らましてむくれている。可愛い。

「すまんすまん、冗談だ。ちゃんと参加するから、機嫌直してくれ」

「本当かい!?じゃあ腕によりをかけて作るからね?楽しみにしててよ」

 さぁて、ただ審査員として参加するのもつまらねぇな。俺も作って行くか……そう思い立った俺は、レシピの選定を始めた。



 そして1週間程経った頃、執務終了後に食堂に呼び出された。どうやら白露型の連中の怪しげな動きを嗅ぎ付けた青葉が、祭りにしてしまったらしい。食堂内は飾りつけがされており、審査員席まで準備されている。

「あ!司令お疲れ様で〜す」

「お前なぁ、毎度の事ながらやり過ぎだっつの」

「いやー、随分と楽しそうだったもので……つい」

「ついじゃねぇよ。しかも審査員の人選に悪意があるとしか思えない」

審査員長:提督

審査員:比叡

審査員:長門(すでにながもんモード)

審査員:大淀

 元飯マズ、ロリコン、辛いの苦手の3人を何故揃えてしまったのか。どうやら審査は俺がやるしかないらしい。そうこうしている内に、大きな鍋を抱えた白露型の面々と観客であろう他の連中が入ってきた。今日はちょうど金曜だし、晩飯はカレーの予定だったのだ。残ったカレーは皆に振る舞う予定との事だったので無駄にはならんだろう。

「さぁお集まりの皆様!いよいよ、白露型最強の飯ウマ艦を決める時がやって参りました!」

 わあああぁぁぁ!と歓声の挙がる食堂内。実況の青葉も熱が入っている。

「本日のお題は『カレー』!シンプルながら具材や味付けでその変化は千差万別!個人の創意工夫に期待が寄せられます!」

「そんなカレーを審査するのはあちらの4名!皆さんには厳正且つ公平なジャッジを期待したいですね。それでは、エントリーNo.1番!白露ちゃんのカレーからです」

 目の前に出されたのは、シンプルなポークカレーだった。

「……うむ、見た目は普通だな」

「ある意味、シンプルイズベストで攻めてきたといった所でしょうか?」

 長門と比叡が見た目での判断を下す。ジャガイモ、人参、玉ねぎに豚肉。なんの変哲も無いと言えば失礼かもしれんが、そんなカレーだ。

「白露ちゃん、こちらのカレーは?」

「えぇと、下手な小細工すると逆に不味くなりそうだったんでシンプルな奴を作りました」

 白露はあけすけにそう言ってのけた。正直すぎるのもどうかと思うのだが……。

「では、調理の模様を隠し撮りしたVTRがあるのでそちらをどうぞ!」

「えっ」

《白露:シンプルだけど丁寧なカレー》※
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