177部分:バルドの十字その三
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離れた兄妹か親子のようであった。
ターラでの休息を終え解放軍はミレトスへの玄関口であるメルゲンへ出発した。そしてそこからミレトスを解放し南よりグランベル本土へ入る計画を立てた。
ミレトスを経路としたのは複数の理由があった。まずはイード砂漠が大軍の進軍に不適でありイードから入るグランベルの地が皇室の本領であるヴェルトマーであり帝国軍のみならず住民達の頑強な抵抗が予想される事、豊で交通の発達したミレトスは元々隣接するシアルフィ家との関係が深く住民の協力が得られ易く至近や物資の調達及び補給が容易である事、ミレトスから入るシアルフィはセリスの本来の故郷でありその地をヴェルトマーから解放する事はシグルド以来の悲願であり解放軍の大きな政治的効果になりグランベル全土解放の拠点となる事、最後に不気味な一団を率いミレトスに駐留してこの地を鎖国しているユリウス皇子の存在が大きかった。
解放軍がミレトスに駒を進めたのは運命だったのだろう。十二の聖戦士達が暗黒竜と戦い光を取り戻したあの聖戦が再び幕を開こうとしていた。
第四夜 完
2004・2・6
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