間桐崩壊
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カーでした」
自分と同じ声を聞いた桜と、話を聞いていなかった士郎は、キャスター姿の桜人形を見た。
「私……」
「桜っ、何してるんだっ」
「え? 手筈通り、この女の契約を破壊しただけですよ、セ・ン・パ・イ」
ルールブレイカーを舐め上げ、生きている自分の血を舐め取る桜人形。
この手順は決まっていたが、凜もご機嫌を損ねたので桜には伝えず、桜人形もオチャメなジョークで驚かせただけだった。
「くっ」
驚かされてしまった桜も対抗し、小さな穴が開いた道着の上を脱いで、少し傷が付いてしまった背中を露出して士郎に見せた。
「ああっ、刺されました、先輩、傷口を見てくださいっ」
もう腹の中の虫が蠢いて、修復を始めているのは気付いていたが、半裸を士郎に見せて興奮させ、ご休憩3500円、宿泊6000円、カラオケ温泉完備朝食付きのホテルに行って処女を捧げようとした魔女。イリヤの友人ななきの姉と同等のクソ女であった。
「大丈夫かっ、桜っ」
「ああっ、毒がっ、吸い出して下さいっ」
どこかのルーシェ君みたいに、毒剣で傷つけたシーラ姫にフェ*?を要求して、同人誌まで書いた変態みたいに、毒が無いはずのルールブレイカーが毒入りだと申告して先輩に傷口と言うか自分の肌を吸わせようとする魔女。
(チッ、ばれたか)
桜人形は蛇から取り出した神経毒とかトリカブトから抽出した毒とか、動物の死骸に矢を突き立てておいて腐敗させた、体内に入ると困るブドウ球菌とか色々と循環器に入ると危険な毒を塗っていたのがバレて落胆した。
「今吸い出してやるっ」
こんな時なので、うつぶせに寝た半裸の桜の柔肌に吸い付く士郎。吸っては吐き、吸っては吐きしたが、その傷はすぐに塞がってしまって、吸えなくなった。
桜の方も「虫の卵を先輩に入れて、顔の傷とか体の傷も修復させよう」と考えていたのは言うまでもない。
「ああ、もうお別れです、せっかく逢えたのに……」
「桜ぁっ!」
また自分の目の前で桜を失い、守ってやれなかった自分の不甲斐なさを嘆き、半裸の桜を抱きしめる士郎。
「「いや、そこまでしてないから」」
凜も桜人形もドン引き、二人だけの愛の空間を作り上げちゃって、固有結界の中でお別れしている二人。
「もう先輩が見えない…… 最期のお別れにキスを……」
「ああっ」
また泣きながらもうギュウ〜〜〜〜っと抱きしめて、お別れのキスもしてやる士郎。
当然桜の方は、毒消し作用も働いて無傷、それを知っていながら毒で視力も失い、死ぬ間際に先輩に口付けしてもらうのを願っている芝居までして士郎に唇を奪わせた魔女。
(((コイツまさか、ここまで計算して?)))
士郎狙いの人物に、ここまでひどい魔女が参戦してしまったので驚く凜、ルヴィア、桜人形。
魔女は士郎が桜の名を呼びながら
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