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自然地理ドラゴン
序章 二人の出会い - 森の町チェスター -
第4話 うっかり
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い存在とされていた。

 一緒にパーティを組んだ男が、実はドラゴンと人間のハーフ。
 そんな展開では驚くなというほうが無理である。

「詳しくは戻ってからゆっくり話すよ。じゃあ、変身を解くから」

 ドラゴンの体が急速にしぼんでいく。シドウはすぐに人間の姿に戻った。
 が……。 

「キャアアア!!」

 ティアから大きな悲鳴があがる。
 そして回れ右すると、元来た道へと逃げ出した。

「?」

 わけがわからず、シドウは立ち尽くす。



 ――あ、そうか。

 しばしの放心の後、自らの過ちに気が付いた。
 ドラゴン姿に対する彼女の反応に気を取られてしまい、変身する際に服が破けることをうっかり忘れていたのだ。

 シドウは、自身のミスを呪った。

 ――でも、ドラゴンを見ても逃げなかったのに、これで逃げるってどうなんだろう。

 一人残された全裸のシドウは、先ほど放り投げた荷物袋を拾い上げた。
 袋には色々な道具のほかに、着替え――先ほどまで着ていたものと同じもの――が何着も入っている。

 それを一着取り、今度こそ完全に元の姿に戻った。
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