陽だまりのダークナイト
グリゴリの研究施設
[10/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
わ」
朱璃さんと朱乃が持つ紙袋にはプラスチック容器を取り出し、蓋を開けると美味しそうな煮物が入ってた。朱璃さんお得意の筑前煮、昨日の夜に夕食として出たようだけど昨日から帰ってないのか?
「昨夜お母様と一緒に作りましたの。お弁当も母様と一緒に作って来ました。昨日から帰ってないと聞いたので、ついでに一真さんと一緒に驚かそうと思ったので」
「そう言えばここに来てから食事を碌に取って無かった気がする」
「見た目大丈夫そうに見えるが、施設一部はブラックなのか?後程でいいから確認しないとな」
パックに入ったご飯と味噌汁が入った魔法瓶を取り出す。長椅子に空間から取り出した机上に食事を並べるが、バラキエル曰く施設内の整備に追われて忙しく過ごしていたそうな。朱璃さんは端末を取り出して、今後のスケジュールを確認していた。最近帰っていないのなら、強引にでも休みを取らせる事で俺に許可を求めたので即許可を出した。
「朱璃さんも蒼い翼本社で働く社長秘書であるが、休みも無い状態が続いてるならグリゴリ本部かアザゼルに言ってみろ。お前も真面目に働くのも良いが、その内ワーカーホリックになりかねん」
「仕事中毒になってましたか。心労も見える一真さんですし、今後はそうする気ではありますよ」
俺がそう言うと朱璃さん達も頷いていて、久々の食事なので手を合わせてから筑前煮を箸でつまむ。口に入れて味わいながら食べてたし、次に味噌汁とご飯を食べてたが途端に涙を流しながらな。
「うみゃい・・・・うみゃい・・・・ッ!」
「貴方ったら大袈裟ですわよ。何時も食べている物でしょ?」
「ま、久しぶりの手作りの食事は久々だったんじゃないのか。俺も気持ち分かるなー」
「そう言えば奏とは他外史に行ってるんだったかしら」
俺が頷くと離れ離れの妻に関して気持ちが通じたようだ。家族の味ってのは簡単に忘れられないし、姫島家で食べる時は何とも思わなくとも離れて久し振りに食べると泣くに決まっている。俺が作る料理は世界一だが奏が作る料理は外史一だ。
「うぅ、何て美味い煮物なのだ・・・・!私は世界一幸せな父親だ・・・・ッ!こんなに煮物を美味しく作れる妻と娘が居る何て・・・・ッ!」
「バラキエル。その気持ちは俺もよーく分かるぞ。忘れては困るが俺も息子を持っているからな、久々の妻の手料理は泣けるよなー」
手料理を口にして心底幸せな顔となりながら、朱璃さんと朱乃は作って来て正解のようにハイタッチしてた。何時も姫島家で見る顔と違い、久し振りに食べる姿は余り見た事ないらしい。俺もだが反応はバラキエルより抑え目だ。
「それとこちらが用件の本命ですわ、貴方」
「これは?」
「今度父兄参加の三者面談がありますので、お母様の用事と一緒に行こうと思
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ