第3章:再会、繋がる絆
第89話「本当の気持ち」
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
―――....本当は、わかってた...。
―――私は、本当は生きていたいって...死にたくないってわかってた。
―――でも、それはダメなものだと思っていた。
―――両親に大きな迷惑をかけて、恨まれて。
―――そんな私なんて、死んでしまえばって思った。
―――...でも、それでも、救われたかった。
―――私だって、誰かに助けてもらいたかった。頼りにしたかった。
―――親に殺された時、私は理不尽だと思った。
―――...理不尽に殺されたのだから、生きたいと思うのは当然だった。
―――それを、私はただ抑え込んでいただけ。
―――......死にたくない.....。
―――....ねぇ、緋雪ちゃん...私、間違ってるかな...?
―――...皆を拒絶して、死にたがっていたのに...。
―――“救われたい”って思うの、間違ってるかな....?
―――...ねぇ、優輝君...。
―――...こんな事、仕出かした私を、まだ友達と思ってくれる...?
―――...“親友”だって、暖かく迎えて、くれる、かな....?
―――....嫌だよ...。
―――....もう、嫌だよ...。
―――....もう、暗い所にはいたくないよ....!
―――....助けて....。
―――助けて....優輝君.....!!
=out side=
「何、あれ...!?」
触手による攻撃が治まり、訝しんでいた椿が気づく。
最深部の“殻”から、泥のようなものが溢れ出てきた事に。
「偽物...!?しかも、この数は...!?」
その泥が広がると、そこから大量の偽物が湧いてくる。
その量の多さに、その場にいる全員が戦慄した。
「っ....!今すぐアースラに救援を要請しなさい!!」
「分かりました!」
咄嗟に椿が矢の雨を降らせ、リニスにそう指示を出す。
慌ててリニスはアースラへと追加戦力を要請しに行った。
「葵...!」
「時間を稼ぐ....事すら難しいよ!」
「そう...!」
集団戦や、圧倒的戦力差との戦いの経験がある椿と葵が前に出る。
しかし、無限に湧いてくる偽物からすれば、そんな事をしても無
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ