S-2 開戦/黒髪
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セイバー、居るか?」
先ずセイバーの所在を確認する。この違和感が敵の魔術及び宝具だとするとセイバーが居ないとどうしようもない。オレの魔術特性も踏まえてセイバーが居ないとオレはここでリタイアだ。
「ここに」
セイバーが目の前に姿を現す。その姿を確認して安堵する。
「セイバー、違和感があるんだが何か分かるか?」
「ついさっき、マスターが起きる直前、戦場に転移した」
「と言うことはセイバーが揃ったのか……だが、ここはオレの家そのものだぞ」
「……動いてみれば分かる」
そうセイバーに言われてオレはソファから降りる。その瞬間、視界がホワイトアウトする。
「うおっ!?」
思わず声が漏れてしまう。視界は直ぐに晴れ、景色を映し出す。そこには見慣れた部屋……ではなく、目の前は見慣れない程に綺麗な見渡す限りの草原だった。
「セイバー、何故管理者はこの戦場にしたんだろうな」
視線をセイバーの方に向け、問いかける。
「……恐らく『セイバー』のクラスならば正々堂々と、障害物等なしで戦え……と言う事を暗示しているように思えるが」
「オレもそういう考察だ。あっちの用意したギミックも踏まえてみるか。セイバー、この戦場が本当にこれだけか確認しに行こう」
行動に移そうと自分の所持品を確認しようとする。後ろを向くとある程度の生活用品は揃っていて二週間マトモな生活は出来そうな荷物があった。更に目を凝らしてみると自分の家にあったもので魔術関連の物が全て揃っていた。
「戦術や魔術に関係ないものであればある程度自由に物品が供給されると聞いた。それと隠蔽も施されていると言われたな」
「そうか、こんな特別な方法を取るんだ。なにをしたいんだ……」
本人はあの夢では「自分の考えた聖杯戦争をやってみたくなった」と言っていたがそれだけなのか……それだけの理由で……
「他人の苦悩する姿が見たいのならこんな戦場を用意しないだろう」
「そうだよな。それなら三十五基と三十五人を世界で戦わせるのにこんな戦場用意しないな」
オレが辺りを見に行く準備をしているとセイバーが制止をかける。
「マスター、ここで俺のスキルを使おう」
「そんなスキルがあるのか?」
「ああ、紛い物だが《千里眼》スキルがある」
_スキル判明《千里眼》──視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。遠方の標的捕捉に効果を発揮するスキル。ランクが高くなると、透視、未来視さえ可能になる。Aランク以上でこのスキルを所有している者は、一種の未来視(未来の予測)や読心さえ可能としている。EXランクまで行くと完全なる未来視や過去視、現在総てを見透す事が可能だと言う。
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