暁 〜小説投稿サイト〜
自然地理ドラゴン
序章 二人の出会い - 森の町チェスター -
第3話 変身
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
姿となった。

 首を後ろに回して下を見ると、ティアがへたり込んで口をパクパクさせていた。
 ドラゴン自体を見るのも初めてだったのだろう。
 ましてや、人が変身してドラゴンになることなど、考えたことすらもなかったに違いない。驚くのは当然だ。

 彼女には申し訳ないが、この状況では仕方がない。
 シドウはそう割り切って首を戻した。


 目の前のスケルトンファイターは、ドラゴンを目の前にしても逃げる様子は全くない。

 この世界で最上位のモンスターとされている、ドラゴン。
 普通のモンスターはその姿を見ると、恐怖もしくは遠慮により、その場を去る。
 そしてモンスターも学習するので、その個体はもう二度と戻ってこない。
 シドウはギルドで受けた依頼のうち討伐の案件に関しては、実はほとんどそのやり方で無血解決していた。

 だが、目の前の敵は違う。
 アンデッドは他のモンスターにあるような感情がない。相手が誰であろうが、戦術的な目的以外で背を見せることはない。

 シドウは無駄な風が起きないよう、翼ができるだけ広がらないようにし、右の鉤爪を一閃した。

 一瞬で四散する、一番右のスケルトンファイター。

 続いて左の鉤爪、そしてまた右の鉤爪。
 残りのスケルトンファイターたちも一発で粉砕された。

 最後に、仕上げのため口から炎を出した。
 ティアが熱くないよう、少し加減して。

 だがそれでも、炎の轟音に混じり「ひえっ」という声が聞こえた。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ