序章 二人の出会い - 森の町チェスター -
第3話 変身
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姿となった。
首を後ろに回して下を見ると、ティアがへたり込んで口をパクパクさせていた。
ドラゴン自体を見るのも初めてだったのだろう。
ましてや、人が変身してドラゴンになることなど、考えたことすらもなかったに違いない。驚くのは当然だ。
彼女には申し訳ないが、この状況では仕方がない。
シドウはそう割り切って首を戻した。
目の前のスケルトンファイターは、ドラゴンを目の前にしても逃げる様子は全くない。
この世界で最上位のモンスターとされている、ドラゴン。
普通のモンスターはその姿を見ると、恐怖もしくは遠慮により、その場を去る。
そしてモンスターも学習するので、その個体はもう二度と戻ってこない。
シドウはギルドで受けた依頼のうち討伐の案件に関しては、実はほとんどそのやり方で無血解決していた。
だが、目の前の敵は違う。
アンデッドは他のモンスターにあるような感情がない。相手が誰であろうが、戦術的な目的以外で背を見せることはない。
シドウは無駄な風が起きないよう、翼ができるだけ広がらないようにし、右の鉤爪を一閃した。
一瞬で四散する、一番右のスケルトンファイター。
続いて左の鉤爪、そしてまた右の鉤爪。
残りのスケルトンファイターたちも一発で粉砕された。
最後に、仕上げのため口から炎を出した。
ティアが熱くないよう、少し加減して。
だがそれでも、炎の轟音に混じり「ひえっ」という声が聞こえた。
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