桜の人形、復讐を果たす
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界なので、何かが雁夜を押し留め、桜には手出しせず、葵への乱暴や絞首もせず、聖杯戦争で凜の父にも焼かれずに、虫のエサにならなかった雁夜だが、平和ではなかった世界の桜人形に見付かって制裁を受ける。
「ああっ、うあああああっ!」
「もっと苦しめ、もっとだ、アハハハハハハハハハハハッ!」
人格崩壊していた桜人形は、イリヤの願いで多少治り、士郎の家族になれるよう願われていたが、選ばれるはずがない自分の幸せなどよりも復讐を選んだ。
慎二も雁夜も死なないように処置し、できるだけ長く苦しむように始末した。特に雁夜には虫が入っているので、生きていれば修復されてしまう。
「臓硯はどこだ〜〜〜っ!」
顔が隠れているので、叫ばなければ桜とは思われなかったが、叫ばずにはいられなかった桜は、臓硯を見付けた。
「死ね、お前の本体はどこだ?」
「ぐおうっ」
金庫を開けて逃げようとして、そのまま串刺しにされた臓硯。もちろん虫入りでこの程度では殺し切れない。
「本体はどこにいる?」
「言わんっ! なぜお前がワシをっ」
「分からないのか? この体に虫を住まわせて、苦しめて殺したお前がっ」
元の世界で慎二を殺し、雁夜も始末した桜は、臓硯に立ち向かった時に見放されて虫も抜かれ、士郎の前で死ぬ前に殺されていたようで、残留思念か何かがクズカードを届けに行ったらしい。
「契約の元に命じるっ、桜の中の虫よっ、こいつを殺せっ!」
「あはははははっ、私はもう、お前に一度殺されてるっ、もう死んでるから死ねないんだよっ」
「ぐはあっ」
まず臓硯の日常活動用の分体を切り刻んだ桜人形は、上がってきたアンジェリカに、通帳や印鑑を渡して、金目の物や骨董品も集めて、こちらの桜が必要な物、日用品と着替えを纏めて、エインズワースの世界に置換して送った。
凜とルヴィアは足が着かないよう見ているだけ、現場に来ても足手纏いにしかならないので来させなかった。バゼットは後詰め、クロエは桜と士郎の護衛にいた。
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