桜の人形、復讐を果たす
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
きていて微笑んで歩いている桜を見てしまい、その瞳からはこらえきれない涙が溢れ出した。
「桜っ、生きているんだなっ、ああ、この世界ではそうなんだっ、平和な世界、壊れていない世界っ」
まるで七瀬ふたたびで、超能力者でも平和に生きていける世界にテレポートして見付けた究極の世界のように、桜も死なず、どうやら虫にも食われておらず、間桐の連中も正常で、慎二も狂っていない世界。
イリヤもアイリも聖杯にされず、心臓を抉り出されて殺され、打ち捨てられなかった世界。
これでもし切嗣にでも再会していれば、もっと泣けていたはずだが、そこは男同士の会話で、あの世の義父にも話せるので、桜の生存以外多くは望まなかった。
「どうしたんです先輩? 頬の傷、額にも? 目は大丈夫なんですか?」
「ああ、驚かせてごめん。俺がいる世界では、もう桜は殺されてしまって、居なくなってるんだ。桜の本当の姉さんに頼まれて、間桐から救い出して欲しいと頼まれて、助けに来たんだ」
自分を思ってガチ泣きしてくれる士郎を見て、何か魔術的な事情で異世界の自分は死んでいて、わざわざその世界から自分を救いに来てくれて、姉?とかはど〜〜〜〜でもよかったが、士郎に泣きながら抱き締められた桜は、一瞬で堕ちてこう言った。
「私、傷がある先輩に(一生)付いていきます。先輩、こんなに傷付いてしまって、私が(一生)診てあげますね」
クロエの予想通りのセリフだったので、木の上から見ていたクロエは笑い出さないように堪えるのに必死だった。
間桐家
「ただいま」
桜人形が帰宅して、手助けもあって結界や監視も無事超えて、正門から入場した。
「へっ、部活か、遊んでないで早く僕の飯を用意しろっ」
妹コンプレックスが強いのか、この世界の慎二も桜を見て罵り、飯の用意をさせようとした。
「インストール」
「なにっ!」
桜人形は使い慣れたバーサーカーのカードを使い、どこかの円卓の騎士のような顔も隠れる全身鎧姿になって、長剣で慎二を刺した。
「ウフフフフフフフフフフフフフ」
「ぐああっ!」
あちらの世界でも虐められて、つい慎二をSATSUGAIしてしまったのか、こちらの慎二も躊躇なく刺して、長く苦しめるように急所を狙わず、片肺にも穴を開けてやって苦しいのに半分呼吸できないようにしてやって、電話もできないように処置した。
「たくさん苦しんでね、お・に・い・ちゃん、フフフフフ」
桜人形は手慣れた感じで養父も始末し、雁夜と臓硯を探した。
「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははっ!」
望みを叶えている桜は嬉しそうに笑って家を破壊し、使用人や親族は無視して、雁夜を見つけた。
「見〜〜つけた、ウフフフフフ」
「その声はっ、桜ちゃんっ!」
比較的平和な世
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ