暁 〜小説投稿サイト〜
ガンスリンガーガール短編
東側
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てるのよ、あんた達は」
 物音とリコの嬌声を聞きつけたのか、隣からクラエスとトリエラが現れた。
 さらにドアの隙間からずっと見ていたのか、アンジェが真っ赤な顔をして、股間を押さえながら部屋の外で座り込んでいる。
「ち、違うのっ、これはっ」
 否定するエッタと違い、ベッドの上で体中を桜色に染め、口を半開きにしたまま荒い息をしているリコ。
「エッタはジョゼさん一筋かと思ってたけど、やっぱり恋って距離なのね」
「えっ? じゃあトリエラとクラエスってやっぱり」
 さっきからその事だけで頭の中が一杯になって、床の湿度を上げていたアンジェは、お約束の勘違いをした。
「ちっ、違うわよ、何言ってるのよっ」
 トリエラが赤くなったのを見て、幸せなおチビさんもクラエスが寂しくない理由が分かったような気がした。

 エッタちん妄想中…… 長くなったので別項目で
「やあっ、そんなっ、女の子同士なのにっ、それにヒルシャーさんまでっ」
 今まで自分がしていた事も忘れ、トリエラがクラエスの「玩具」に成り果て、あまつさえヒルシャーが参加して「不適切な関係」になるのを想像して、頬を押さえて真っ赤になって身悶えするエッタ。
「あんたも変な想像しないのっ!」
「ビッケッ!」
 妄想を続けるヒラメ顔に一撃を加えるトリエラ。エッタがそんな内容を詳細に思い描けるはずも無いが、就寝中か条件付け前に、隣室との薄い壁一枚通して聞こえた会話が、記憶に残っていたらしい。
「それで、愛し合う二人はどんなプレイをしてたのかしら?
「ここをね、見てもらおうと思って」
 そこでリコも起き上がって自分の胸の点検ハッチを開き、中を覗き込んだ……
「ああっ、リコの中に真空管がっ!」
 むか〜し流行ったジョーク、「真空管を使っている製品は?」の答え、「高級アンプ、骨董ラヂオ、ミグ25」と言われたように、リコちゃんの体にはピカピカと光る真空管が使われていた。
「それでよくフリーズして殴られてたの」
「斜め45度で叩くと直るってやつ?」
「ちがうよ、VT信管と一緒で3万Gの衝撃でも大丈夫なんだって、フレームと複合素材も頑丈だから、プガチョフコブラだってできるんだよ、ほら」
 エッタのエロ攻撃から立ち直ったリコは、胸のハッチを適当に閉めてから前方にダッシュして伸身のバック転に入り、そのまま天井と壁を走って元の場所に戻って来た。
「わ〜、リコってすご〜い」
 西側では設計不可能とまで言われた東側の機体では、コブラとか怪しい機動ができます。
「そんな細い体にそれだけのパワー、どうやって搾り出してるのかしら?」
「あ、人工筋肉を動かす電気はね、別の所から送ってるんだって、ほら、ここ」
 リコが指差した胸の奥には、乙女回路やエンゼルハートならぬ、黄色地に黒い三角を三つ集めたようなマ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ