暁 〜小説投稿サイト〜
ガンスリンガーガール短編
愛の堕天使プリシッラちゃん
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静かにしろっ」
 男性職員の声で会場は静まり返り、変質者達はゴクリと生唾を飲んで、女装した?オリガが部屋に入って行くのを見守った。
「オリガさん、今日、僕…… リコって子に殺されそうになったんです、それに何だかあの子、すごく苦手なんですっ」
 さすがに射殺されただけあって、リコだけは体が受け付けず、目の前にいるだけで体がすくんでしまうらしい。
「いいのよ、坊や。それと、二人っきりの時は「マーマ」って呼んでちょうだい、私の可愛い坊や」
 それを聞いて、モニター前の半数の課員は石化し、プリシッラは地蔵になった。
「はい…… マーマ」
 恥ずかしそうに、しかし幸せそうにオリガを母親と呼び、抱き締められる少年。二人きりの時は、どこかの白鳥座の聖闘士のように「マーマ」になるらしい。
「あんな子、貴方が訓練すればすぐに勝てるようになるわ。さあ、暖かいうちにボルシチをお食べ」
 少年の横から、スプーンに掬ったボルシチを「フーフー」して、冷ましてから食べさせるオリガ。それを見ていた一同は、絶対零度の「オーロラエクスキューション」でも食らったように瞬間冷凍された。

(ああ、世界が凍って行く……)
 地蔵状態からフリーズドライされ、肉体と精神の境界が定かで無くなって行くプリシッラちゃん。 背中からオリガに抱きしめられ、キーボードに「I NEED YOU」とタイピングされれば、ATフィールドが壊れて人の形を保てなくなる。
「まあ、オリガならこんな所だろう」
「あ、あれでいいのかい? 兄さん」
 石化から回復し、地蔵プリシッラの横から兄に質問するジョゼ。
「そうだ、ラウーロは失敗した。ラバロもある意味では失敗だったが、儀体に対する愛情が強すぎたと言ってもいいだろう。しかし、担当官には儀体を生かし続けるために、公社の設備と資金が必要な事を理解できる知性が無ければならない」
 そこでプリシッラ以外の者も、「それって子供を洗脳して、自分の都合の良いようにウマーな状態で監禁するには、公社の中に置いてるのが一番って計算できる犯罪者の事?」と考えたが、「自分とフラテッロだけは信頼と言う絆で結ばれているので違う」と思いながら、隣にいる性犯罪者達を疑いの目で見ていた。

「じゃあ、どうして私じゃ駄目なんですか〜?」
「お前は不合格だ、絶対にヤリ過ぎる」
「え〜っ、それじゃあ分かりませんよ〜、オリガさんだけズルイ〜〜」
 その場の全員が口にはしなかったが、プリシッラの場合、「今日のご褒美は、わ・た・し」などとほざいて襲い掛かり、嫌がっている少年に口では言えない事をしてしまう恐ろしさがあるのを予感していた。
「今度、ヘンリエッタにもシチューを作って、フーフーして食べさせてあげようかな?」
 ちょっと変わっているが、エッタの需要を満たしてやれそうなジョゼ
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