S-1 プロローグ/セイバー
[1/5]
[1]次 最後 [2]次話
数日前、変な「夢ではない夢」を見た。変な浮遊感を感じ、気が付いたら周囲に数十人の顔も名前も分からない奴等が居て目の前の光に包まれた『彼』を見詰めていた。『彼』はこう言った。
『貴方達は聖杯戦争への参加する権利がある』
聖杯戦争──万能の願望器『聖杯』を賭けて争う。しかしその圧倒的な神秘を起動させるには、なんと英雄達の魂が必要である。そのために、聖杯は七騎の英霊……正確には『マスター』と呼ばれる聖杯戦争参加資格を手にした魔術師たちに『サーヴァント』として召喚させる。
聖杯はありとあらゆる願いを叶える事が出来る。しかし、願いを叶える権利を手にすることが出来るのは唯一人だけ。必要とされる六騎……聖杯の本来の運用方法である、『根元への到達』を成し遂げたいならば勝者の使役している英霊……召喚された英霊七騎全ての魂が必須である。
『拒否するのもしないのも自由。拒否したい人はどうぞ目を閉じて』
数秒経つ。『彼』は確認をしたのか続ける。
『居なくて何より。さぁ、君達に正式に聖杯戦争に参加する権利を与えよう』
『彼』がそう言うと右手に違和感を覚えた。
『それが令呪だよ。使役するサーヴァントを絶対に従わせることが出来る絶対命令権だ(ただし1つで効くとは言っていない)……現実にはまだ反映されてないから朝起きたら激痛が走るからそこのところよろしく。さて、次だ』
『彼』が指を鳴らす。目の前には数十の触媒がまるで選ばれるのを待っているかのように宙に浮いていた。
『選びなよ。解ると思うけどそれはサーヴァントを呼び出すための『聖遺物』だ。その選択が君達の未来を決めるかもしれない。先着だから早くしないと取られちゃうよ?取らないって手段もあるけど勧めはしない』
オレはその言葉を聞いて直ぐに触媒を取ろうとした。目についた『鞘』は瞬く間に誰かが取り、『指環』も無くなり、『短剣』も消えた。優柔不断な性格が災いし、オレは残った数個の聖遺物のうち一塊の『黄金』を選んだ。
『成る程成る程。さて、次にこの聖杯戦争のルールを説明しよう。まぁ、言うんじゃなくて直接脳内に伝えるよ』
そう言った瞬間、オレの脳内に情報が一気に流れ込んできた。数秒経てばその情報は無くなり、思い出そうとすれば直ぐに思い出せる。だが、その情報は元々所有していた聖杯戦争の情報と殆ど同じであり、特に有用な物は得られなかった。
『彼』の口調は何時しか軽いものになっていた。
『まぁ、聞きたいことがあればどうぞ……なになに?僕の名前?うーん……管理者とでも呼んで。聖杯戦争の管理するクラス管理者ってね。聖杯戦争の原因は僕、全部僕の仕業さ。これから起こる大抵の事は僕がやったと思ってね。異常
[1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ