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ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
17部分:二人の王子その二
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はセリス公子の軍と合流する。そして帝国の圧政に苦しむ民衆の為、正義の為に戦う!異存は無いな!」
 ヨハンの軍からオオーーーーッと賛同の雄叫びが沸き起こる。その雄叫びの中ラクチェはがっくりと肩を落とした。しかしヨハンはその両肩を強く抱き締めた。
「ラクチェ、私達はこれでいつも一緒だ。もう離さないぞ!」
 満面に笑みを浮かべるヨハンであった。

 ーソファラ・ヨハルヴァ軍陣地ー
 ラクチェとヨハンが陣で話していた全く同じ時ラドネイとヨハルヴァも会っていた。
「来てくれたんだな、嬉しいぜラドネイ」
 天幕の入口で立ちながら話をしているヨハルヴァの顔からは笑みがこぼれそうだ。
「ヨハルヴァ、セリス様から伝言よ」
 いかにも嬉しそうなヨハルヴァに対しラドネイは腕を組んでそっぽを向きつっけんどんに話す。
「解放軍に入らないかって。まあ強制はしないわよ。あたしは別に戦ってもいいんだし。それにあたしは・・・・・・んっ!?」
 ラドネイの口をヨハルヴァは自分の手で塞いだ。
「むぐっ!?(な、何すんのよ!)」
「その先を言う必要は無えぜ」
 ヨハルヴァは小さく首を横に振り言葉を続ける。
「んっ、んんーーーーっ!(離しなさいよ、ちょっと!)」
 必死に逃げようとするが叶わない。
「野郎共!」
 ラドネイを押さえながら自分の軍に大声で言う。
「俺達は今から解放軍だ!理屈はねえ!いいな!!」
「おおーーーーーーーーーっ!」
「むぐぅっ、んっ、んむーーーーっ!(ちょちょっとあんた達、あたしの言う事最後まで聞きなさいよ!)」
「ラドネイ、俺は御前の為に戦うぜ!」
「はむう、あうーーーーっ!(ふ、ふざけないでよ、何であたしがあんたなんかと!)」
「片時だって離れるもんか!」
「んーーーーっ!!(嫌あーーーーっ!!)」
 ヨハルヴァに抱き締められラドネイは何回も高く振り回されていた。

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