防衛大会 前衛
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平和なのはいい。例えば、この緑……心地よい風……空……自然。例えば、無邪気にはしゃぐ子供達。活気に溢れ、不思議と大人や老人だけでなく、俺達にさえその温かさを伝える。例え、それが意味分からないものだったとしても。
「…………って、俺はいったいなにやってんだ!? 」
「ヒメラギィ!シュート行ったぜ! 」
オノさんから言われゴールを防ごうとするが、届かずにボールはゴールの中へと吸い込まれていった。
「かっー!ちっこいのになんで運動神経いいんだよ!? 」
「ちっこい言うな! 」
「てかヒメラギ!ツッコミ入れてる場合じゃねえよな!?きちんとキーパーやれ! 」
と、理不尽にオノさんに言われる。
「いやツッコミ入れッスよそりゃ!?なんでサッカーなんだよ!? 」
そう。俺は今、どこかのクラブのサッカーをやり、ゴールキーパーをやらされていた。そこにキハラさん、ミサカさん、オノさん、俺も混じっている。
「ガンプラの関連性はどこいってんだよ!? 」
ちなみに、サッカーをする前は長距離マラソンや、なぜかオノさんの家にあるエアホッケー等をやらされた。ガンプラには一切触れていない始末だ。
「くそっ…………ラインの履歴を見たらグループ通話がやってっし、他のやつらはどーなってんだ? 」
この人選だ。多分、ろくでもない人に飛ばされてんだろーな。いや、そう信じてーな。俺だけ変な事をされてるとか嫌だし。
「おらヒメラギー!ボールボール! 」
「……うーっす」
ボールをオノさんに投げ渡し、大きくため息を吐く。
「ヒメラギ。あと少しだ。頑張って」
そんな俺を見かねてか、キハラさんが声をかけてきた。
「キハラさん…………流石に言わせてもらうッスけど、今までの事になんの意味があるんスか? 」
「う〜ん…………まあ流石に愚痴が出るよね。けど、意味が無いことなんて無い。ヒントをあげるなら、最初にオノが言ってたことかな? 」
「オノさんが言ってたこと…………確か、忍耐力とか精神力とかッスよね? 」
改めて口にしてみるが、やはり今までやってきたものに意味があるのか疑問に思う。
「君がそう思うのはしょうがない。一見遊んでいるように見えるしね。けど、その全てには共通点がある。それを考えてね」
そう言うと、キハラさんのメガネがキランと光った。
「りょーかいッス」
「うん。さて、じゃあキーパーも頑張ってね」
「うーっす」
気だるけに返事をし、言われた通り共通点を考えてみる。最初の長距離マラソン…………そのあとすぐにエアホッケーをやらされたな。休憩無しだったからけっこーキツかったな。
そんで今のサッカーだろ?んで、キーパーをやらされてんだろ?…………
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